不能犯

 

 

監督 白石晃士

キャスト

松坂桃李…宇相吹正

沢尻エリカ…多田刑事

新田真剣佑…百々瀬刑事

 

 

これ原作があったんだ?

主人公の人をよく似せたねえ。

謎っぽい雰囲気が良かった。

「笑うせぇるすまん」の伊東四朗よりかは似てた(笑)

 

監督の好みなのか

美男美女をよくもまあ揃えたもんだ。

みんな顔が良すぎて…完全フィクションまる出しだ。

マンガの表紙でウソブキの顔だけはわかったが

他はマンガを見てないのでご容赦を。

 

そんでもって

自分でもセリフで言ってる美人のエリカさん。

ダメだ、交通課の婦警が私服でいるようにしか見えない。

とても刑事課にいるような感じではない。

 

その原作を読んでないので

ウソブキというのが何者なのか知らなんだですが

「愚かだねえ、人間は」。

人間じゃないんですよね?彼は。

 

韓国映画の次にこういうのを見てしまうと

どうにも雲泥の差がありすぎて

日本の映画界に危機を感じてしまう。

大丈夫なのか、こんな子供だましのような映画でと。

 

純粋な殺意というのがわからん。

憎くて憎くてたまらなくって

相手を殺したい一心なのが純粋な殺意なのなら

なぜ他人に依頼する?

この時点で「にごり」があると思うんですが。

人の手を借りてまで殺したいのって純粋と違うんじゃ。

 

ラストのウソブキと多田ちゃんのセリフのやりとりが

なんじゃそりゃ?で終わりました。

 

何も残るもんはないんですが

映画=芸術ではなく、

映画=暇なんで見よーってな感覚なら

美男美女が出てるんで目の保養にはなるかもしれません。

 

 

 

 

不能犯

8番目の男

 

 

監督 ホン・スンワン

キャスト

パク・ヒョンシク…クォン・ナム陪審員

ムン‣ソリ…キム・ジュンギョム裁判長

ペク・スジャン…ユン・グリム陪審員1法学部の人

 

 

陪審員制度が取り入れられ

韓国初の裁判で集まった面々。

主役は陪審員でしょう。

 

やっぱ韓国、法廷ものも質が高かった。

罪を陪審員達がひっくり返す有名な映画では

12人の怒れる男」や日本版の「~優しい日本人」

がある。

が、この映画では議論のみのひっくり返し密室劇ではなく

現場検証に出向いたりといろんな検証や考察をして

事件はどうだったかという筋を立てて望んでいる。

 

正義がどうのでなく、

自分が納得しないと次に進まない8番目の男の彼。

この執着心というのか、

なあなあで済まさない性格が功を奏す。

 

人の人生を左右しかねない陪審員の判定。

とっとと済まして帰りたいよ、という人も

もちろんいるだろう。

「法は人を罰しないためにある。

むやみに処罰できないよう設けた基準が法にある」

 

無知なんで、これは韓国の法制度なのか

日本にも当てはまるのかわからないが

無知ほど怖いものはない。

法に無知な陪審員制度ってどうなんだろうと思った。

だって、法は人を罰しないために…てとこから

根本的に一般人は知り尽くしてないでしょ。

 

自白して、罪を認めて

裁判なんで有罪確定でしょって単純に考える。

(量刑は別として)

凶器とか見せられて、長ったらしい言葉並べられて

法廷のあの雰囲気に飲まれて

陪審員はどこまで冷静に判断を下せられるのか。

ステレオタイプが集まったら、

この映画のようにはならないだろう。

 

最終的には裁判所に委ねられるんだけども

そこに至るまでの警察の行動が

やっぱいい加減だったのねと思ってしまう。

この映画では警察捜査がどうとかは出てこないが、

なぜか韓国の警察は適当なイメージが強いわ。

 

良いキャストだったし、良い脚本だった。

陪審員の職業や性格、特徴もしっかり伏線があって

見事だったと思う。

それに加え、あのコミカルさで更に見やすくし、

泣き所、笑いどころ、ラストの集合写真のナムの

中途半端な顔で〆てくれたこと。

素晴らしかった。

 

 

 

8番目の男(字幕版)

アパートメント:143

 

 

監督 カルレス・トレンス

キャスト

カイ・レノックス…アラン・ホワイト

ジーア・マンてーニャ…ケイトリン・ホワイト

マイケル・オキーフ…ドクターヘルザー

 

 

これ、スペイン映画。

韓国に続いて

スペインもホラー映画はなかなかやってくれる。

そう来るか!!っていう見せ方が面白い。

 

謎の怪奇現象で悩んでるホワイトさん一家。

科学調査チームに依頼して、解明していくっていう話だ。

 

最初は死んだ妻シンシアが

ラップ現象を起こしたり、

勝手にものが動くポルターガイスト

見守るのか、何かを訴えてるのかとの予測だった。

 

チームも一緒に寝泊まりし、

定点カメラを取付け、事象が起こったら検証したり

ビデオカメラ片手に後を追ったりと

モキュメンタリーも含めた凝った作り。

 

ホラーといえば音でビビらせてくれますが

壁に耳あてたチーム一員のエレン。

いきなり「ズド―――ン!」と大きな音がしたんで

思わずコーヒーこぼしてしまいました。

コラコラ…

 

音でもうひとつ。

暗視カメラや、霊撃退装置(なぜかモザイクかかってた)でも

反応ないんで

霊媒師さんがご登場。

「よし、始めよう」の号令で開始。

すると突然、謎の大声出す霊媒師さん。

これは気合い入れの一声なのか、

それとももう何かが降りてきちゃったのか、

霊媒師さんの声にビクッとなりましたわww

 

結果、

シンシアの霊がどうのじゃなく

娘が統合失調症で?

それでポルターガイストを起こしてるという

なんかちょっと理解不能なドクターアンサーでした。

 

え?本人の意志でないのに

いきなり体が宙に舞って弓ぞりになる?

本人は部屋で寝てるのに

もう一人の娘が現れて、白目向いて叫ぶ?

そんな統合失調症あるわけないよな…って。

 

ドクターの見解が的外れすぎてポカンです。

最初に家に入った時から気づいてた、って

うそ~ん。

アンタこそ科学者じゃなくって超能力者なんじゃないの?

 

ラストの貞子かカヤコかみたいな

白衣装の霊がドタバタやってくるのは

いらないかな、と思います。

こういう手は最初から読めてたので

コーヒーこぼしませんでした。

 

タイトルが全く本編と合ってないw

 

 

 

 

[アパートメント:143] (字幕版)

コナン・ザ・バーバリアン

 

 

 

監督 マーカス・二スペル

キャスト

ジェイソン・モモア…コナン

レイチェル・ニコルズ…タマラ

ティーブン・ラング…カラー・ジム

 

 

セクシーモモアさんだ(笑)

やっぱ好みだわー!

見始めてからモモアだってことに気づいた。

もう、こういう歴史アクションものにピッタリ。

 

小説からの映画化らしいですが

ほとんど戦ってるシーンばっかで

あまり長く続きすぎると飽きてくる。

 

最初の敵の鼻落としは良かったのに。

そこだけ見ごたえあり。

 

時代が時代なんで

特に他に見せ場もないんでしょうけどね。

未開人だって。

敵はじゃあ何人?進化人?

その敵の娘のマリークという人物の容姿が

どう見ても人間域を超えて進化人にしか見えない。

おでこピロ~ンと見せちゃって。

鼻は効くし妖術使うし(笑)

手下も妖怪のような姿が多かった。

で、何人だったんだろう。

 

CGも多々使ってて

妖術で出てきたサンドマン(砂怪人)が

不思議でたまらなかったし。

あ、ゾウさんたちがいっぱいいて船を背負って

歩いてるとこは

なんだかワクワクして見れた。

CGだろうけど。

 

仮面のすべてのパーツが揃って…

純血を注いで…

何か変わった?

カラージムの最期がしょぼかったんで

いつまで戦い続くんだろうと思ってるうちに終わった。

 

そう、ストーリーは完全に王道すぎて

よくあるパターンそのまんまです。

違うのは

静(感情や精神)と動(戦い)が、

繰り返し起こりながら物語が進むのでなく

常に動が多めでということです。

 

モモアさんの肉体美と顔だけ見てた私なんで

まだ文句はたれませんが

違う主役だったら、寝てたかもしれません。

 

コナンの子供時代ってたぶん8~10歳くらい?

あの若さで大人の首4つも切り落として

持って帰ってくるなんて

強すぎ!って驚く前に、末恐ろしい子だこと!って

思っちゃいました。

 

 

 

 

 

 

コナン・ザ・バーバリアン (字幕版)

グッバイ、レーニン!

 

 

監督 ヴォルフガング・ベッカガ

キャスト

ダニエル・ブリュール…アレックス

カトリ―ン・ザース…母クリスティアーネ

チュルバン・ハマートヴァ…ララ

 

 

ヒトラー映画の流れで、こちらも鑑賞。

ドイツ映画。

レーニンってタイトルがつくので

てっきりソ連の政治映画かと。違ったのね。

 

他のレビュー見るとものすごく評価高い。

ドイツが東西統一されたとき、母は昏睡状態。

目覚めてビックリさせないように

何も変わっちゃいないんだよと息子が大奮闘する話。

 

なるべくわかりやすく

そして母と子の互いが気遣い、ヒューマンに。

そして多少コメディも入れて。

 

他の人達も書いていたように

見やすかったことは確かですが

なぜか私には響いてきませんでした。

 

ベルリンの壁崩壊の時はもう私も大人になってるし

知らないじゃ済まされない話題。

歴史に残る出来事だってのに

事情をよく知らず、無関心のまま今に至ってる。

知っているのに無関心って…よくないねえ私。

 

見ながらふと思った。

韓国と北朝鮮の南北統一っていずれあるんだろかと。

余計なことを考えてた。

分断された状況が違うっつーの!ねえ。

 

統一されたことで経済も変わる。

東側のお金を通貨交換しないと

そのうち金銭価値がなくなってしまうからだ。

アレックスの母がへそくりで隠してたお金が

運悪く交換期限が過ぎてただの紙切れになってしまった。

 

ここで疑問が湧いたんだけど

母が昏睡してる8か月の間に統一され、

その後目覚め、退院し、数か月が経ったわけでしょ。

たぶんに1年位しか経過してない。

そんな早くに交換しないとダメなの?って。

交換猶予の時期があまりにも短すぎてビックリした。

 

身内を誰も信用できなく、

ひそかにへそくりを貯めてたご高齢の人とか

わざわざ銀行に出向いて交換するの大変だったろうね。

 

レーニン像が気球で飛んでやってきたときのシーンは

面白かったです。

 

 

 

 

 

 

 

グッバイ、レーニン! [DVD]

花戦さ

 

 

監督 篠原哲雄

キャスト

野村萬斎池坊専好

市川猿之助豊臣秀吉

高橋克実吉右衛門

 

 

お花がきれいだったわー!

心得が全然ないですけど、感性でキレイとわかる。

 

華道の始祖がお坊さんだというのも初めて知った。

勉強になりますな。

 

狂言師vs歌舞伎役者が主役。

俳優もそうなんですが

舞台をやってる人って何でもこなせると思う。

声の通り方も違うし。

テレビだけ出てる俳優さんとは全然違う。

 

冒頭で貴一さん&蔵之介いたんで

嘘八百」と同じか?と思ったら違ってた。良かった。

私からすると浩市&貴一コンビが好きなんですがね。

 

その浩市さん、

千利休役でしたが遠目で出てきた最初、

渡哲也と見間違えてあれ?と思う始末。

そろそろ自分の目が悪くなってきたのかな。

 

悪の秀吉を描いたね。

千利休の死にはいろんな説があるみたいですが

真相は知らないです。

 

サルって言われて子供を打ち首、

サルにちなんだ歌を歌った人も殺され

なんて秀吉は懐が狭い奴なんだと思わせておく。

 

小さい男だから

きっと池坊が花戦したときにゃ

怒り狂ってすぐにバッサリと首斬りするだろうと思いきや

そこは感情的にならない(笑)

 

なんだかキレイにまとめちゃいましたね。

 

秀吉の器が小さいがために殺されちゃった人が

浮かばれないよ、ホントに。

トキちゃんっていう子役の女の子、可愛かったなあ。

 

萬斎さん好きなんですが

他の映画を見てもパターンが一緒で(笑)

飄々としてると思ったら、急に真剣真顔、

フッとコメディチックになったりと。

 

ただ毎度思いますが、姿勢がとても良いので

今作の花を活けてる時の専好役は良い。

坊主頭は残念ながら似合ってなかったですが。

 

歴史、時代物で花を使ってああしようこうしようの

着想は良かったと思います。

 

 

 

 

花戦さ

ヒトラー 最期の12日間

 

 

監督 オリヴァー・ヒルシュピーゲル

キャスト

ブルーノ・ガンツアドルフ・ヒトラー

アレクサンドラ・マリア・ララ…ユンゲ女史

ユリアーネ・ケーラーエヴァ・ブラウン

 

 

ちょっと怖かったよ、ゲッペルスさんの顔。

宇宙人っぽく見えて、

彼が出てくるたびにガン見しちゃったよ。

 

戦争に勝利した国は

ただただ威勢よく、テンポよく戦争映画を撮る。

負けた国の戦争映画は暗い、乏しい、悲しい、やるせなさが強い。

 

あの当時の悪の総監、意気揚々と演説してるヒトラーではなく

もう敗北決定間際のヒトラー含め、周りの人々のドラマを描いた作。

当時の秘書だったユンゲ女史の告白&本を元に作った。

 

ヒトラーだってホントは人の子だし、

そりゃ誰かに優しいときもあっただろう。

ユンゲさん側から見た映画なんで

別の一面も垣間見れたかのような気持ちに一瞬陥るが、

いや、やっぱり独裁者でしょう。

 

死ぬ時まで卑怯者すぎるわ。

自分らは勝手に死んじゃうけど

残された人はどーすんの?

ケツ拭きを最後までするのがトップでしょ。

 

国民のためにではなく

わが身のプライドだけで絶対降伏はしないと

いう独裁者。

 

ゲッペルス家の寝ている子供たちに

母親が次々と…っていうシーンは

いたたまれない気持ちになるわ。

 

戦争を起こして幸せな気持ちになる者なんて

誰もいない。

勝っても負けてもみんな不幸。

 

 

最後に流れるユンゲさんのコメント曰く

「若かったというのは言い訳にならない。

目を見開いていれば、気づけたのだと」

これは?自分が秘書志望で雇用されたことについてだよね。

 

もっと政府がやってることを目を見開いて知っていれば

面接にすら行かなかったわ、ってことでしょ?

 

それとも働きだしてからナチスがやってることや

ユダヤ人虐殺をしてるってことを知らなかったってことか?

 

理解力が足りず、私が誤解してるかもしれないが

後者であるなら

あの誰しもが狂ってしまうかのような戦争時に

事の大きさを知ってその後どうできたのか?

そこで気づいても遅いだろうしな。

 

だから最初に戻るけど

ヒトラーの「優しい」一面しか見てないユンゲさんなので

「私に非はない」「知らなかった」

と当時は言い切れたのかもしれない。

たとえ知ってても声を上げることは出来ないだろう。

 

この映画のワンシーンが有名ですよね。

いろんなところで使われてる。

映画を見終わった後に追加で見るとさらに笑えます。

 

https://www.youtube.com/watch?v=xr929aHe7k0

 

長時間だけど、だるくもならず

淡々としてるけど、飽きも来ない

善悪置いといて常に第三者の目線で撮っている史実のような映画でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヒトラー ~最期の12日間~ (字幕版)