コントロール

コントロール(字幕版)

 

 

監督 アントン・コービン

キャスト

サム・ライリー…イアン

サマンサ・モートン…デボラ

アレクサンドラ・マリア・ララ…アニーク

 

あらすじ

ジョイ・ディヴィジョンのボーカル

イアン・カーティスの半生を描いた映画。

高校生の時~死まで。

 

 

ジャケ見て誰だか知らぬが、

きっと音楽映画なんだろうなっていう気持ちで見ました。

イアンって名前が最初に出てくるから…誰だろう…

イアンイアンイアン…あ、カーティスね。

ファンの人に叩かれそうですね。

こんな軽い気持ちで見るなんて。

 

で、たぶん見る人はファンの人が多いと思います。

なので、いろんなレビューを見ると、良い感想が多い。

 

ジョイ・ディヴィジョンってバンドは

全く知りませんでした。

イアンの名前もだいぶ後に知ったのです。

イアンが亡くなってから、ニュー・オーダーとして

バンド名を変えました。

私はここから知ったのでイアンは名前しか知らないのです。

 

偶然にも、たまたまですが

今日5月18日はイアンの命日です。

23歳という若さで旅立ってしまったのは…早すぎです。

 

最近、渡辺裕之や竜ちゃんが相次いでこの世を去り、

自死を選択するんだ、ということに過敏になっています。

あまりこれについては書きたくありません。

だからイアンの最期からすでに42年も経ってますが、

こちらもスルーします。

本人にしかわからない苦しみは他人がどうこう言えない。

 

途中からモノクロ映画だということに気づきました。

あれ?デボラの服の色って白地に緑や青の花柄だよね、って

勝手に脳内でカラー映画になってました。

 

私はイアンよりもデボラ寄りに見ちゃってたんで、

(つーか、知ってる役者がサマンサモートンのみだから、なおさら)

そりゃないよ、デボラの人生悲しすぎるよと。

デボラ夫人にしたら、悲しみと怒りが同時に湧くことでしょう。

やるせないし、沸々とくるわ。

 

タイトル「コントロール」は

夫婦、バンド、病気、愛人など

いろんなものが制御不能になっちゃったってことかね?

コントロールがもうききません、と。

 

映画上のことだと思いたいですが、

生まれた娘ナタリーに愛情を与えてるシーンが

ひとつもなかったように思えるのよね。

常にイアンは自分と向き合うことでいっぱいいっぱいで。

やっぱ、結婚は早すぎたと思うし、

デボラだけ妻になり母になった。

 

暗い映画だったわー。

音楽伝記もの映画でこんなに暗いのって…苦しいわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コントロール(字幕版)

クローゼット

クローゼット(字幕版)

 

 

監督 キム・グァンビン

キャスト

ハ・ジョンウ…サンウォン

キム・ナムギル…ギョンフン

ホ・ユル…イナ

 

 

あらすじ

車の事故で妻を亡くしてしまったサンウォン。

パニック障害を患い、薬を服用もするが

事故以来、娘が心を閉ざしてしまっていることが心配。

郊外に引っ越し、仕事も詰まっているが

娘のシッターが見つからずなかなか身動きができないでいる。

そんな中、娘が突然いなくなった。

捜索をかけるが手がかりもなく、憔悴するサンウォン。

ある日、謎の男が電磁波測定器を持って家に現れた。

 

 

お久しぶりのハジョンウ様。待ってました。

予告動画では見てたのよ。

ハジョンウが父親役&ホラーに出演するってことは。

うう…でもホラーか…コケなきゃいいなと。

 

なことは、ございませんでした。余計な心配だった。

しっかり怖いとこもあったし、泣けるとこもあったし。

かなり上出来なホラーでした。

 

子役の娘役ホユルちゃんが怖いのなんのって。

薄い顔立ちなので正直、すましてる顔は

そこまでかわいらしいとは思わない。

日本人形みたいな顔。

その小粒なパーツのお顔が、変わり始めた前半部は

なんか怖かったー!

片一方は白目向いてますよ?(CG?)

 

役としては11歳?

行方がわからなくなってから1か月位経ってるのに

父親は娘の部屋のあちこちを探索しなかったのね。

楽譜ノートを1か月後に開くなんて。

ページの後ろに描かれてた怖い絵。

んーと、11歳の子が描く絵ではないですよね?

どう見ても4-5歳の子が描いてるような…下手さ加減。

 

コミカルな軽いノリの祈祷師ギョンフンが

サンウォンに向かって

「「神と共に」っていう映画を見たでしょう?見てない?」

と、問うセリフ。

いやぁ見たっていうか、主役で出てましたがな!!!

きっと「神と共に」を見た人にしたら総ツッコミだったでしょうし、

劇場でこの映画を見た人なら大笑いしたかも。

こういうお茶目な作りも好きだわ、韓国映画

 

パクソンウンも出てたわね。

相変わらずマンガになりそうなお顔で…失礼!

娘をクローゼットの中に入れ、扉を閉めようとするアップ顔が

ホラーマンガな顔つきで笑えたし。

 

ミョンジン役の女の子は泣きの演技が上手かった。

しゃくりあげるような泣き方してたんで、

ホントに泣いてるんじゃないかと思うほど。

やっぱりホ・ユルちゃんもそうだけど子役も演技上手い。

 

ホラーを見よう、という見方でなくって

ハジョンウを見ようという思いで映画を見たので

あー怖かった、というより、

あー満足した!という気持ちでした。

 

キム・ナムギルを好きな人はごめんねー。

もう津田寛治さんにしか見えなくって…。

 

 

 

 

 

クローゼット(字幕版)

スタートアップ!

スタートアップ!

 

 

監督 チェ・ジョンヨル

キャスト

パク・ジョンミン…テギル

マ・ドンソク…コソク

ヨム・ジョンア…テギル母

 

 

あらすじ

学校が嫌いで自主退学。

母親からは真面目に生きろとビンタ攻撃。

友人は一足先に仕事を見つけ働き出す。

これからの人生どーしよー!のテギルは

バスに乗りソウルから群山へ。

お腹がすき、一軒の中華料理屋へ。

ついでに住み込みで働くことを決意。

そこで出会ったのが厨房でせっせと料理を作っていたコソク。

どんな展開になるんでしょうか。

 

 

どんなジャンルでもブレないねえ、韓国は。

マドンソクがジャケ前面に鍋抱えてドーン!と構えてる。

もちろんコメディだとわかって見始めたけど、

そこには笑いもある中、親や友情、テギルの周囲の人々の

あったかい愛が詰め込まれてた。

見終わった時にゃ、なんともほっこりした気分に。

ヒューマンドラマだね。

 

今売れに売れてるマドンソクが

長髪姿でピンクのトレーナー。

TWICEの踊りをフリフリと全開で踊ってる。

演技とはいえ、こんなことまでしちゃうのね。

踊りを覚えるために

一生懸命に練習したんだろうなーと想像すると

やはり笑える。

 

韓国映画のスピード感と間の良さで傑作だったのか。

見終えてすぐに、日本でリメイクすればいいのにとよぎった。

が、ドンソクの代わりになる人がいないんだな。

私としては松方弘樹がAKBだか欅坂のフリを真似てる姿が

頭に浮かんだんですが。

 

若手俳優さんたちは全然知らなかったんですが、

きっと皆、マドンソク筆頭に楽しんで演じてたんじゃないかと思われ。

これは食指がのびなかった「悪人伝」も見た方がいいのかな。

そこまで「キャ~!マブリー♡」にはなってないですが。

 

どうせB級映画かも、とあなどってしまいスミマセン。

 

で、案の定出てきました、ジャージャー麺

もう韓国映画では当たり前のように出てくる料理。

未だに美味しそうに見えないんですが、おいしいのかなあ。

 

 

 

 

 

 

 

スタートアップ!

ジョナサン ふたつの顔の男

ジョナサン ふたつの顔の男(吹替版)

 

 

監督 ビル・オリヴァー

キャスト

アンセル・エルゴート…ジョナサン/ジョン

スキ・ウォーターハウス…エレナ

パトリシア・クラークソン…ナリマン医師

 

 

あらすじ

毎日朝7時に起き、同じルーティーンをしているジョナサン。

彼は二重人格者だった。

12時間で入れ替わる人格。

昼のジョナサン。夜のジョン。

夜7時になるともうひとりの人格ジョンが現れるので

ジョンのことも気遣い、午後3時には就寝する。

2人がうまく生きていくためにと、ルールも作る。

「嘘はつかない。恋人は作らない」

ビデオテープにその日あった出来事を相手に話し、

知らないことがないように、

また周囲に食い違いがおきないようにというのが日課だった。

が、ジョンに恋人が出来たことによって

それが徐々に崩れ始めていく。

 

 

幼少期にはもう一人の人格がいたようなんで

実際は3人の多重人格の話です。

首の後ろに機械を埋め込み、そこで12時間調整してるんで

少しSFばりの内容でした。

 

ジョナサン視点でずっと描かれていて、

ジョンはビデオの中で喋るのみです。

一人2役のアンセルエルゴート。

陰キャ陽キャの違いをしっかり演じ分けてました。

 

それとアメリカ映画なのに

どこか儚げな音楽と、映像のコントラストが

フランス映画っぽい作りになってました。

 

ふとしたキッカケで人格交替でなく、

時間分配できる医師がいるなんてアンビリバボです。

ただ12時間っていうのはそれぞれが短すぎる。

それに不公平感は起きないの?って思っちゃったり。

なぜ医師は

彼が小さかった頃に3人目を共存させ消したように

もう一人も統合させなかったんだろう。

時間配分まで出来る有能な医師なくせに。

苦しむのはジョンであり、ジョナサンであるのに。

 

この脚本を書いた人は

果たしてこういうラストで良かったと思ってるんでしょうか。

観客に見せるための映画だってのに

途中でネタばらしをしてしまう。

なので、最後のネタバレは驚かないし、

まあそういうことになるよね、ってわかってしまう。

気持ちに抑揚がなくラストを迎えちゃいました。

 

けれど、やっぱりセンスはあります。

物静かに、淡々と、僅かな無機質さと、

余韻の残し方。

良い映画でした。

 

 

 

 

 

 

ジョナサン ふたつの顔の男(日本語字幕版)

チューズ・オア・ダイ 恐怖のサバイバルゲーム

 

 

監督 トビー・ミーキンズ

キャスト

エイサ・バターフィールドアイザック

アイオラ・エヴァンズ…ケイラ

エディ・マーサン…ハル

 

 

あらすじ

夜のビル掃除で食いつないでいるケイラ。

ある日、友人のアイザックの店に行き、

適当に置いてあった古いレトロゲームを見つけ出しちゃいました。

賞金が出るらしく、それを目当てでゲームを起動させたケイラ。

そこから彼女の生き残りゲームが始まるのでした。

 

 

割と、ところどころが楽しめたりするも、

明日にはもう忘れてるだろうなっていう作品。

 

ゲームのレベル1や2は古いやり口だけど、

その古さが逆に斬新。

特にレベル2はゲーム画面と電話のやり取りだけで

ケイラ母vsネズミの映像が全く出てこない。

でも切羽詰まってる様子が会話の緊張感で伝わる。

ゲーム特有の一瞬のタイミングを逃すと

もうチャンスは巡ってこれないのよ、っていう。

 

あ、あと冒頭で

ハルっていうオヤジが最初にレトロゲームしてたんだけど

そのゲーム選択で自分の息子の舌が切り取られることに。

その一家が最後にまた出てきて。

息子の顔に貼られてる目や口に驚き。

顔がピカソみたくなっちゃってる。

時計じかけのオレンジ」の主人公の奴に見えちゃったし。

傷ついてる部分をガムテープで貼っとこう感覚が

驚いた後に笑えた。

 

タイトルの「チューズ・オア・ダイ」。

ゲームの内容と一緒で訳すと「選ぶか?死か?」なようですが

なんかパッとしないんだよなー。

インパクトがない。

この作品を「選んで」しまった私は、もうすでに「負け」決定ですね。

 

 

 

ビンゴ

ビンゴ

 

 

監督 福田陽平

キャスト

清水一希…正哉

松井咲子…真弓

 

 

あらすじ

正哉はある家族を3人も殺害した死刑囚。

「執行だ!」と看守が扉を開け、独房から出ていく。

階段を降りると死刑囚が集められていた。

正哉を入れて総勢25人。

これから執行する前に生き残りをかけたビンゴをすると告げられる。

運よく、ビンゴで当たらなかったものは

死刑執行を免れるという仕組みらしい。

どういう仕組みで数字が呼ばれるのか。

そして正哉はこの生き残りゲームに勝つことができるのか。

 

 

原作が山田悠介

彼の小説は嫌いじゃない。

いい意味で子供っぽいから難解で終わらない。

映画にするとつくづくヒットしないが。

 

これは…趣味が悪いとしか言えない。

もちろん架空の世界だけど、

どうしても現実をかぶせて見てしまうから。

死刑囚がどーのでなく、社会的にどーよ?ってやつ。

 

それぞれ割り振られてる番号に座る死刑囚たち。

自分の数字が呼ばれたときや

リーチになったとき、半狂乱になる人たち。

「死にたくない!」と泣き叫ぶ人も。

そりゃそうだ。

こんなゲームをしてじわじわと死ぬのを待つなんて。

でも彼らは「死刑」と言われるほど残忍なことをしてきた人たち。

さっさと執行しない苦しめ方。

 

ある一人がパニックになり、床に転がる。

看守数人でいためつけてる。血を流す死刑囚。

人権問題になりはしないか、と勝手に脳内が反応したわ。

 

一番胸糞悪いわーと思ったのが

ビンゴの数字を記入してるのが

各々の囚人の、最後に一番会いたい人ってのが

執行部屋の階上に来ていて、

彼らが数字を記入し、投票で決まるような。

 

自分の家族に最後に会いたいと言ったのならまだしも

被害者家族に会って詫びたいという人もいたので

絶対に自分の番号を記入される率高い。

 

ってか、法で裁かれて死刑という判決が出たのに

なぜここでまた裁かれるんだろう。

自分が起こした事件とは無関係な人たちの手によって、

しかもガラガラくじなんかで命運が決まってしまうなんて。

 

もしかしたら生き残れるかもしれない。

っていう下手な希望を持たせる余計なチャンス。

それは上訴ではなく、ただのビンゴでの運試し。

完全に死刑囚で遊びまくってる、うすら寒いゲームです。

 

ブツブツ言いましたが、

それでも飽きずに最後まで見ることができました。

それは山田悠介作品が嫌いじゃないから。

 

ただこの監督さんは他の作品でも

必ず女性アイドルを起用してるみたいなので

ちょっとな…。

まあホラーはアイドルが演技する登竜門だとは言いますが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ストックホルム・ケース

ストックホルム・ケース(字幕版)

 

 

監督 ロバート・バドロー

キャスト

イーサン・ホーク…ラース

ノオミ・ラパスビアンカ

マーク・ストロング…グンナー

 

 

あらすじ

ラースは長髪のカツラをかぶり、いざ銀行強盗へ!

行員のビアンカがデスクの下の非常ベルを押したのに気づき、

警察署長に電話しろ、と指示を出します。

「10分以内にここに来ないと、人質を撃つ」と言えと。

近くにいたであろう一人の刑事がコッソリ銀行内に入り、

すかさずラースに向かい発砲しました。

怒りだすラース。「人質に当たったらどうするんだ!」

署長が来るまで刑事は縛られることになりました。

ラースはなぜ銀行強盗をしたか?

親友であり、今ムショに入っているグンナーの釈放でした。

人質とラースは無事に外に出られるのでしょうか。

 

 

タイトルからしてどっかで聞いたな、と思ったら

あの「ストックホルム症候群」の言葉の語源となった

実際に起こった話出来事を映画化したやつでした。

 

ストックホルムとはスウェーデンの首都。

そこで起きた事件で、

人質が犯人の協力をしてしまう奇妙な行動からとった名称が

ストックホルム症候群ってなわけです。

 

ノオミラパス、顔は知ってるのに

なかなか出演した映画を思い出せなかった。

後で調べて「セブン・シスターズ」で一人7役やってたんだ!

この映画は抜群に面白かった。

キリッとした顔立ちの人です。

 

このラパス演じるビアンカのシーン。

夫が警察署長と現れて、「俺が人質を代わる!」と言いますが、

ビアンカはそれよりも子供たちの方が心配で

「ちゃんと夕飯を食べさせて、寝かせて」と。

その夕飯は冷蔵庫にニシンがあるから粉をはたいて…

と、この状況なのに延々とダンナにレシピを伝える。

いや、自分の妻が人質にされて切羽詰まってるっていうのに

レシピ覚えられないでしょ♪。

 

イーサンホークはもう少しはっちゃけても良かったのでは?

銀行に入る扉で老婦人に優しく接したり、

人質に対しても冷酷ではなく人当たりはいい。

間抜けってわけでもないけど、ダメ男っぷりを引き立たせれば

恐怖心からのドキドキ恋愛感情がビアンカにより生まれたのでは?

と思っちゃいました。

人質の命をちゃんと考えない警察の非道さから

犯人に協力的になるっていう気持ちのスライドさは理解できましたが、

こと恋愛感情が湧くってのはまた違うと思うんだよね。

って、こんな経験したことないのでわかりませんが。

もっとラースがダメ男で、ビアンカがしっかり者の人質だったら

「何か」が絶妙に生まれたかもしれない。

実話から脱線しすぎない、大げさな脚色でも良かったのに。

 

イーサンホーク自体、憎めない人だから

これはこれでアリにしたんですかねえ。

キャスティング勝ちなのか。

 

 

 

 

 

 

ストックホルム・ケース(字幕版)