ヒトラーの贋札

主人公のおっさんサリーがうちの職場の木村さんに似てる。
なかなかハードボイルド風味のサリーだ。
そんなことはどうでもいいか。

私は自分を恥じるくらい無知で疎い奴だと再確認。
これが本当に起きたことすら知らなかった。
ナチスが極秘に外国紙幣の偽札作りをやってたことを。

残虐シーンはなく
全体的に抑えた印象の強い映画だった。
カメラも手ぶれワークなんで
時として素人の誰かが隠れて撮ってるの?
のような感じなんで
映画というくくりの中での妙な緊張感がなかった。

緊張感と言えば
偽札が出来上がって工作員が銀行に偽札を預けるシーン。
バレたらそりゃあ大変なことだろうに
そこのスリリングさがまったく無し。

「今日銃殺されるより、明日ガス室に送られたほうが良い」
1分1秒でも生きていたいという
生に対する深いセリフなのに
他人事として聞いてしまっている自分がいた。

サリーの「生」とブルガーの「正義」の
どちらが正しいのかはどっちなんでしょ?
その場に立ったもんでないと…。