カジュアリティーズ

実に重いね。
マイケルフォックスとショーンペンのジャケットの戦争もんだから
友情っぽいやつか?と思ってたらとんでもない。

戦争はやっぱり人を狂わすんだ。
いい奴も何かのきっかけで悪い奴に変えちゃうんだ。
マイケル演じるエリクソンが言ってたセリフ。
「何をしてもいいと、何も構わなくなる。大切な事は反対だ。いつ死ぬか分からないからこそ余計に考えるべきだ。構うべきだ。きっとそれが大切なんだ」

敵に対しては敵を人と思わず虫けら同然に容赦なく殺せてしまう。
その場所が戦地でなかったら重大なことをしてしまってるはずなのに。

まだ戦闘兵同士の戦いなら100歩譲って撃ち合いになり死んでいくってのは
理解するとしよう。
軍曹が言ってた殺さねば殺されるからってのはわかったんで。
自分たちの欲を満たすために村から女の子を捕虜にして犯すなんて。
挙句の果てに殺すなんて。
なんだと思っているのか?女は男の捌け口ではない。

作り物でない話なだけにホラー映画よりおぞましいものがある。
ベトナムの女の子の死。
話に割って入ってたフラフラしてる二等兵の地雷で爆破された死。
あの姿を見ただけで無残すぎてたまらなくなる。

それでもクラーク伍長や軍曹はお国のために、と
わけわかんない正義を振りかざしてムショ暮らししてったんだろう。
論点がずれていることも理解せぬまま。

なんにせよ、なんだかすごい映画だった。
戦争という舞台じゃないが、
これは今の日本のいじめ問題にも似たような傾向があるかもしれない。