きみはいい子 感想

キャッチコピー

「抱きしめられたい。子どもだって。おとなだって。」

高良健吾…岡野先生

尾野真千子…雅美

池脇千鶴…陽子

・世の中の人みんなに見てもらいたいかも

3つのストーリーが微量にしか交差することなく

けど、同時に進行していってる重いテーマの作品。

子供、親、教育者はもちろんのこと

子供がいない人も、老いた人も、若い人も

どこかのストーリーでズシンと響くものがあるんじゃなかろかと。

この映画に原作があることも知らなかったよ。

ついで、原作を描くきっかけというか、そういう事件があったことまでも。

見終わった後、考えさせられる映画でした。

最後の最後で暗転にて終わるんです。

「えーーーーーーーっ!!!」

「なにぃーーーーーーー!!!」

と声をあげてしまいました。

が、これで良かったのかな。

良かったんじゃないかと思いたい。

そこは見る側のフィクションに合わせてしまえ、的な。

独居老人と多動性障害を持つ子と特別学級。

モンペと学級崩壊とネグレクト。

そして児童虐待

・「抱きしめてもらってきてください」という宿題

なんと目ん玉飛び出るような宿題をだす先生。

でもこれ、キャッチコピーにもあるように

抱きしめたり抱きしめられることによって

人との温もりやつながりを感じることで

独りじゃない安心感や、強さがみなぎってくるのかもしれないね。

小学生の宿題だから対象者は家族でしょうが

大人なら妻や夫、

映画の中では雅美と陽子のように心を共感できる人でも。

先生がこの宿題を出すきっかけとなったのが

姉の息子をギュッと抱きしめたとき。

で、姉のセリフ。

「私が子どもに優しくしてあげれば、あの子も他人に優しくしてくれる。

 優しい子に育つ。

 子どもを可愛がれば、世界が平和になる」

世界平和までそりゃあ求めちゃいませんが

このちっちゃなギュッによって

人の気持ちって変わっていくことってできるのかも。

多動症のヒロヤくんの幸せのセリフも

日常のそのままのことだけど

それが究極の幸せなんだよなーって思ったし。

人を愛することで愛されるし

愛されてるからこそ、また他にも愛を与えてあげることができる。

かゆくなっちゃうようなこと書いてますが

そんな簡単には実行できないっていうのは知ってるよ。

戒めとか、自分に言って聞かせるために書いてるだけさ。

・イマドキのママさんや教師

もう子供もすでに大きくなって

学校やしつけとかに関わることがなくなった自分です。

驚いたんですが

今って学校の先生は生徒に男女関係なく「さん」付けなんですか!

いやはや本当に今の先生は大変だと思います。

感情でない「叱り」を生徒に向けたら

モンペが騒ぎ出すし。

上から注意されて、教育を緩くしたら

生徒たちのわがままな暴走が止まらない。

バカな教師も昨今多いですが

上司と保護者に板挟みにされて

うつになって辞めてく先生も多い。

育児もそう。

「叱り」と「怒り」。

しつけと感情をはき違えてる人がいたりする。

もちろん。。。。。

私も人のことを言えた義理じゃあなかったんで

大口叩けませんがね。

(夜泣きには散々苦労というか、いら立ってた時期あったし┐(´-`)┌)

ADHDの役を演じてた加部亜門くん、見事でしたね。

表情も動きも細かい演技してるなーと感心してしまいました。

彼を知ることができてラッキーです。

尾野さんの目線や虐待シーンも

胸ドキドキしちゃって、息つけなくなっちゃって怖かったです。

きみはいい子