アイアムアヒーロー 感想

大泉洋…鈴木英雄

有村架純…早狩比呂美

長澤まさみ…藪(小田つぐみ)

・頑張ったね 日本!!

うぇ~ん!

間違えて最初に「アイアムアヒーロー はじまりの日」を見ちゃったよー。

なんで大泉洋が出てこないんだ?

なんで舞台が延々と病院なんだ?

なんで長澤まさみが主役なんだ?

はじまりの日、というぐらいなので

ウイルスの出所がここの病院なのかなー。

でも病院側もわからなさそうなこと言ってたし。

藪ちゃんのスピンオフって捉えてみてました。

医局長とか完全に棒読みなんで

緊迫性が伝わってこなかったんですけどね。

EVに乗ってた女性が

男性をかじった後、イナバウアーしてたんで

本編じゃなくてコッチで披露したんだね。

藪ちゃん病院シーンの間に

ちょこちょこ挟まってくる他の人たちが感染していくシーン。

悪くはないんですが

突然に病院とは違う場面に切り替わるんで

そして、また病院に戻ったりもするんで

のめりこみ度が低くって。

結局、感染の出どころってのはわからずじまい。

藪ちゃんはここからスタートしたってことだけ。

そして

本編。

ああ、日本のゾンビ映画

やっとここまで来たんですね。

私が観た中でのゾンビ映画といったら

「ゾンビデオ」と「サムライゾンビ」ですよ。

Vシネでしょうか?お金かけてなさそうでした。

それがやっと。

先にマンガを11巻まで読んでたので

どこを削って、どこをアレンジしてというのはわかりました。

マンガだと時間かかるものが

映像だとあっという間の出来事なんで

削るとこは仕方ないってとこもありましたが

てっこが好きだったんで短すぎて寂しかった。

そのてっこを演じた片瀬那奈

抜群です!

片瀬那奈が上手いのか、ゾンビになる様子や形相がすごいのか

はたまたとんでもないポーズをとるゾンビに圧倒されたのか

全てのゾンビたちよ、これを見習えっ!

っていうぐらい迫力ありました。

マンガの藪ちゃんと長澤まさみの藪ちゃんは

イメージが想像つかなくって

大丈夫なん?と思ってたけど

(はじまりの日の藪ちゃんは関係ないとしてね)

徐々に藪ちゃん化してきたので違和感なかった。

アウトレットにいた頭陥没の大学生は

ああいう風に再現されたんだ。

オードリー春日とかも入れてみたらどうだっただろう。

しかし

ここのゾンビたちは

個性があって面白い!

ただ心肺停止してるのみで

もちろん思考能力もないんだろうけど

残存概念というのか

今まで日常でやってきたとおりの行動をしてる。

ただ単にゾンビに変化して

ユラユラとさまよってるだけじゃないってとこが

楽しいし、胸チクッとするし、モノとして見れない。

「1.2…」とつぶやいてたり

「もしもしっ」と電話かけてる素振りでやってきたり

タクシー村松さんが30年間無事故無違反

人生が詰まってるなあ。

トリはやはり鈴木英雄。

マンガのように妄想度が過ぎてないし

エロかったり汚かったりしてない鈴木英雄。

平凡脇役情けない鈴木英雄を

大泉洋はしっかり演じてくれました。

うん、やっぱり彼しかおらんな適役は。

ロッカーに入って身を隠していた時

何度も何度も本気を出そうと

十数回の妄想をしてみる。

あんな状況じゃ妄想高まるよね。

あれ、いい!

それに銃を渡す渡さないのくだりでの

律義というか妙に生真面目なところもしっかり出てた。

銃で撃ちだしてからの鈴木英雄は違ってた。

生きるために守るために英雄になった鈴木英雄は

まさしくヒーローだった。

最後に藪ちゃんと本名を名乗る鈴木英雄。

これは身に染みた。

自分を紹介するときにはずっと

「英雄(えいゆう)と書いて英雄と読みます」

そんなふうに自分を「アイアムアヒーロー」として名乗ってた英雄。

がしかし、最後の藪ちゃんとの紹介では

「鈴木英雄。ただのひでおです」と。

本当のヒーローって余計なこと言わないんだ。

だってそんなこと言わなくても周りはアナタが

ヒーローだってこと知ってるから。

うわっ、鳥肌きたっ。

カッケエ!!

余談

カートにヒロミちゃん入れて

アウトレットに行く森でのシーンは

まさにウォーキングデッドっぽくて

顔のほころびがとまらなかったよーん。

アイアムアヒーロー