セールスマン

 

 

監督 アスガー・ファルハディ

キャスト

シャハブ・ホセイニ…エマッド

タラネ・アリシュスティ

 

 

これは後味が悪かったなあ。

 

私はこの監督は知らないでいたんですが

「別離」という映画が良かったらしいと。

んー、その映画も見てないし。

 

まずイランの社会を知ってないと

なぜこんなにも被害に遭った女性が

消極的なのかっていうのに疑問が。

日本と違うんだね。

 

でもそこは日本でも同様かもしれない。

こういう場合って、訴えたら訴えたで

好奇の目にさらされる、状況を事細かに伝えなければならない

その勇気が女性に果たしてどれだけあるか、耐えられるかになるし。

 

タイトルはどうよ?

セールスマンっていうぐらいだから

何かそれに関係する内容なのかなと思った。

 

後で調べて知ったら

主役夫婦が舞台で演じてる劇の名前が「セールスマンの死」ってやつ。

ちょっと映画本編とこのタイトルの関係性は遠いような気がする。

 

だからって

犯人の夜の仕事がセールスマンっていうのもなんだか。

どっからタイトルを引っ張ってつけたのか理解しがたい。

 

全部見終わって、いろんな疑問が出てきた。

 

犯人は心臓が悪いじいさんに近いような人。

この人とエマッドが話していくうちに

事件の詳細がわかってくるわけだけど

どうにも腑に落ちない。

 

二人が語ってるシーンしかないので

再現があるわけじゃない。

なので私の頭の中で勝手に場面を推測していくしかないんですが。

 

じいさんが「そそられたんだ」ってポソッと言った。

明らかに嘘だと思うが

実際は浴室に入ったのか入ってないのかわからない。

 

妻がガラスにぶつかるほどの大怪我をしてるから

何かしらもしかすると手を加えたようなのに

そのへんは曖昧な話で終わってる。

 

妻が大声をあげてビックリして

じいさんが急いで階段を駆け下りた、と言ってた。

じゃあ金はいつ、どのタイミングで置いてったんだ?

浴室に入る前に先払い?

 

じいさんが本当に後悔してるのか表情が難しい。

前の住人だと真面目に勘違いしたのか

これは違うぞ、と知ったうえで及んだ浴室入室なのか。

 

この夫婦はこれからどうなっていっちゃうんだろう。

じいさんの後味も悪ければ、

夫婦間の感情度合いもスッキリしないままだった。

 

スポンジボブが欲しいって言ってた

劇団仲間の子供がいい味出してたよ。

ちびっこメガネくん、可愛い。

 

 

 

 

セールスマン(字幕版)