監督 熊澤尚人
キャスト
吉高由里子…美紗子
松坂桃李…亮介
松山ケンイチ…洋介
原作既読。
でもかなり前なんでうろ覚え。
映画見終わって、あれ?こんなんだったけかなあ。
という少々腑抜けた想い。
なぜ?
あとで調べて知ったことですが
映画ではかなり内容を変えて
ミステリー色を少なくしたみたい。
…だよね。
こんなうろ覚えで申し訳ないですが
一気に読み進めちゃうほど興奮しながら読んだ記憶が。
私の中ではかなりの高評価だったし、
この作品で沼田さんを知ったし。
映画は決してひどく悪くはないんですが
小説と映画は切り離してみた方がいいのかもしれません。
が、やっぱり内容を変えたせいで
「んなことできるわけないじゃん」
という、矛盾点や偶然が多すぎました。
まず
美紗子はユリゴコロを求めてる上での殺人をする。
出産してからはそのユリゴコロ=拠り所が出来たので
殺人で喜、嬉を求めることはなくなりました。
が、彼女は所詮、一般の女性の身体であって
人並外れた技をもってるわけではない。
だから!
数人のヤクザを一気に殺せるはずがない!
あのヤクザの死に方は刺し傷でしょう。
おかしすぎる。
あとはあまりにも偶然過ぎる
千絵と美紗子の運命。
何百万分の一の確率でしょう。
これじゃあリアリティなさすぎてげんなりだわ。
原作と大幅に違うからね、ここは。
松山ケンイチと吉高の夫婦役は
いいなあと思いました。
子供が生まれてからの穏やかな日常も良かったし
橋の上で自殺に見せかけようと~最後の別れも良かったし
この二人のシーンはすんなり世界に入って見ることができた。
原作先に読んだ人は切り離して見た方がいいし、
映画先に見た人は原作の方が数十倍良く、引き込まれます。
ユリゴコロは本当はヨリドコロなんだけど
最終的にはオヤゴコロやハハゴコロの愛なんです。