こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話

 

 

監督 前田哲

キャスト

大泉洋…鹿野靖明

高畑充希…美咲

三浦春馬…田中

 

 

あー実話だったよね。

舞台挨拶を前にテレビでやってたのを見たような。

役作りのために大泉洋がだいぶ頑張っていた印象が。

 

原作読んだことないし

当の本人の鹿野さんも見たことなかったんですが

本当にあの映画の通りのひとなわけ?

 

彼のいい面と共感できない面が

キッチリと二分化されていてて

最初の方の鹿野さんがホント嫌で。

わざとそっちの面を監督は見せようとしたのかな。

 

講演会での鹿野さんのセリフ

「思い切って人の助けを借りる勇気も必要」。

この言葉に感銘を受けた少年も映って

それを実行したシーンもあった。

これはいいよね。

一人で頑張らなくていいんだよ、と。

 

あとね、広い意味での「対等」。

ボラをやめるていう学生からの電話で

「鹿野さんは自由を謳歌してるっていうか、

自由だし幸せそうじゃないですか」

の言葉に

「俺が人生楽しんじゃいけないのかよ」の返し。

 

もちろん!

絶対的にこれは対等であるべき。

何も障碍者は人の世話だけで感謝してばっかりでの

弱者ではない。

人間としてとして当たり前のことであり、

決して蔑んだ生き方をしてはいけない。

 

が、少々彼は荒々しい。

確かに対等だし、彼のために集まってくれたボラ。

でもそこには「してくれて当然」的な

言い方が鹿野さんにはあった。

言いたいことは全部美咲が言ってくれてるんで

胸糞悪い気持ちは多少スッキリしたけどね。

 

でもさ、してくれて当然っていう気持ちが

タイトルにあらわれてる。

こんな夜更けにバナナかよ!

夜中にバナナ食べたくなったら

一人でできる体ならわざわざ買いに行かない。

我慢して寝るわ。

それなのに!

ボラを使って買いに行かせる。

夜中の二時に。

オマエ、何様だよ。

障がい者だからって何言ってもボラが動くと思ってんじゃねーぞ

という感情が先に立っちゃって。

 

いい人で最後は締めくくってたが

どうにも最初の鹿野さんの横柄な態度が気に入らなかったんで

ダメでしたね。

 

 

 

 

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話