葛城事件

 

 

監督 赤堀雅秋

キャスト

三浦友和…葛城清

南果歩…葛城伸子

新井浩文…葛城保

 

 

これも「淵に立つ」の映画同様、いやーな物語。

でもこっちのほうが

わかりやすいかなとは思う。

記憶には残るのかもしれない。

 

次男!

コーラばっかり飲んでるから心も病むんだよ。

その前に体の方が悪くなってるような気がするが。

でも無差別に人を殺すきっかけがわからない。

何が彼をそうさせようとしたことがわからない。

 

母!

多分この人が次男をおかしくさせた究極の原因。

なんでご飯作らないの?

コンビニ弁当ばっかり。

しかも自分だけ。

 

長男!

弱すぎる。すべてが弱すぎる。

立ちはだかる壁に向き合おうとしない。

逃げるだけで、自分からも逃げた。

でも、根本の原因は親なのかな?

 

父!

良くも悪くもこういう父親はいるんだよ。

いや、世の中にはもっとひでえオヤジが存在する。

中華料理屋でガンガンとクレーム入れる。

息子嫁の両親の前でええかっこしいしたいだけ。

が、周りはかなり不快なのにそれをわかっちゃいない。

 

死刑反対運動の女!

なんなの?

ただの自己満足女ってイメージしかないんですけど。

 

 

首吊ろうとミカンの木に掃除機コードくくりつけ

失敗に終わった父。

その後、家の中に入り

食べかけの蕎麦をまた何事もなかったかのように食べだす。

…これは一体?

 

この家族、みんなに言えることなんですが

それぞれがこんなに愛に飢えて

行動にまで移してるって言うのに

すべてがすれ違って、掛け違えて

最悪の事態になってるっていうことです。

愛情表現がうまく相手に伝えられなかった。

あ、死刑反対の女もその一人。

 

日常の何気ない会話というものがなかったんでしょう。

自分の想いを伝える。

相手の考えてることを聞く。

 

それこそアパートで母が息子たちに言ってた

「最後の晩餐って何食べたい?」

という、何気ない会話。

延々にこの話が続いて、見てて飽きがきましたが

本人たちにしたら楽しかったんじゃないかな。

会話の中にふと本音も出てくるだろうし。

 

父が死刑反対女にすがりついた時も

やらせろ!的な感じじゃなくて

人肌のぬくもりが欲しかったんだと思います。

 

もう見たくはない映画ですが

いろいろ自分と重なる感情もあったので

ちょっとは考えるきっかけになった映画です。

 

 

 

 

葛城事件