窮鼠はチーズの夢を見る

 

 

監督 行定勲

キャスト

大倉忠義…大伴恭一

成田凌…今々瀬渉

 

 

前もどこかの感想で書いたかと思うんだけど

ジャニーズでもこんな濡れ場やっちゃうんだ?

 

前に映画公開するとき、話題になったね。

男同士のBLって言うのか、ラブシーンあるからって。

かなりそのシーンが多かったねえ。

一人で見てたのに、なぜかそのシーンが始まると

私は笑ってしまってた。

恋愛のプロセスとして、

その描写はあってもおかしくはないのに。

でもとてもキレイな描写だった。

 

しかし成田君はどんどん演技が成長してるのが感じ取れる。

この役はまるで子犬のよう。

愛情表現が思いっきりストレートで

求愛も嫉妬もそのまんまぶつけてくる。

大伴と何度か別れても、どこかで必ず彼を見てる。

大伴に対する愛が濃厚で、自分に真っ正直。

今々瀬が本当の子犬だったらどれだけ可愛いことか。

 

対して大伴は一見、

誰からも受け入れられやすいタイプなんでしょうが

流されやすくもあり、

優しさをはき違えてる人。

演じた大倉君はまだ役者には不器用さが見えたりしてるんですが、

物事をスマートに振る舞う大伴役としてはバッチリでした。

大倉君はそんなイメージなんで。

 

真逆な2人なのに…

でもねえ、好きになったんだもん、仕方ないよね。

人を好きになるのに理屈なんていらないもの。

 

カメラワークとして

大伴と元カノ、今々瀬と友人?

が相席した中で

それぞれの目の動きで探り合ってるシーンがあり、

そのへんの微妙な各々のアップが面白かったです。

建前で笑い合いながら、一瞬の本音が目に現れてた。

 

学生時代からずっと大伴が好きで

彼の吸うタバコになりたいと思っていた今々瀬。

そのあと、今々瀬がなんかセリフ言ってたけど、私は思った。

タバコね、

燃え尽きたらポイッて押しつぶされて捨てられちゃうんだよと。

そんなのに例えちゃダメだよって思った。

 

終わり方もいいなあ。

薄ピンクの色が画面にボヤーッとイメージカラーとして表れて見えたんだ。

その後の二人の行方はきっと明るいに違いない。

 

たとえBLものだろうと

人を好きになるっていうことは

男女も年齢も関係ない。

良いロマンス映画でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

窮鼠はチーズの夢を見る