監督 イ・ジュヒョン
キャスト
キム・ユミ…スンへ
チョン・ウ…ジェホン
ソン・ビョンホ…ミョンシク
先日コロナで亡くなってしまったキム・ギドク。
（変換しないと気麦毒になるのが嫌だぁ！）
彼の原案、総指揮の元、この映画が作られてます。
日本では決して作ることは出来ない作品。
面白いことにギドクは韓国人なのに、
プライド高し韓国を少しさげすんで（？）描いてる。
工作員の偽一家の隣に住む韓国人家族。
それがまた年中、夫婦ゲンカしてるわでうるさいのなんの。
隣ん家に勝手にごみを捨てるわ、金遣いあらい妻。
低次元すぎて引き気味に見てしまう。
この辺はコメディ色が強いのかもしれない。
北朝鮮のスパイ的行為も
政治も私はよくわかってない。
表面的なニュースでやってるようなことしか知らない。
ついでにアカとか保守リベラルのことも知らない。
冷たく言えば他人事。
当事者じゃないのでニュース見て一瞬いろんな考えがよぎるが
10分後には忘れて自分の生活を優先させてる。
でもね、
決して人の命は軽視してはいない。
工作員である前に人間だ。
心底ブラックな人間なんていないとは思ってる。
どうやって国の思想が洗脳化されて
昔の日本戦争大国のように
「命を祖国と人民に喜んでささげる」と言えるのか。
祖国のために他の人を殺してもいいのか。
自分が殺さなければ、自分の家族が殺される。
工作員も元は一般の人。
何らかの理由により、工作員になった。
そんな国の脅しで、なぜ罪もない人や脱北者を殺さねばならない？
国はなぜ脱北するのかを考えたことがあるのか。
ソンビョンホ演じる義父がセリフで言ってた。
「数十年暗殺しても、脱北者は減らないし、何も変わらない」
人間は誰かの奴隷ではない。
許しがたい行動をとってもいない者が
殺されるのはおかしい。
好き勝手に自由に振る舞えとも言えないが、
人の命を簡単に奪うことも出来ないはずだ。
これが映画で良かったとは思ってない。
今日もどこかで、似たようなことが起こってるんであろう。
運命だからと逆らわず生きていくのか、
一緒に喜び合い、時には怒りも見せられる家族が恋しかったろう。
工作員もスパイの前に一人の人間だ。
愛する人がいるはずなのに。
家族を国の人質として捕らわれてるから、他人を殺す。
ありえない。
作戦を失敗しして自死するのもありえない。
決して笑えないコメディでした。
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