FOUND ファウンド

 

 

監督 スコット・シャーマー

キャスト

ギャビン・ブラウン…マーティ

イーサン・フィルベック…スティー

フィリス・ムンロ…リサ

 

 

後味悪いな。うん、後味が。

そこまでああなるとは思ってなかったからな。

 

作りとしてはB級に近いような出来?っていうか制作。

死体の頭部だけのやつも、作りました感があってチープ。

でもそれはそれとして、

こういう風に見せたいんだよ、という気持ちは分かった。

 

はじめのうちは単なるフィクションとしての

ホラー&スプラッタ―映画かと思ったけど

見ていくうちに

これってニュースでやってる身近に起こる出来事なのかも、

と思い始めた。

 

怖いもの好きでいじめられっ子な主人公の少年。

両親から疎んじられてる兄のスティーブ。

いじめっ子の黒人少年マーカス。

親友だったのに寝返ったデイヴィッド。

頭ごなしに怒り話を聞かない両親。

「暴力はいけない」と口先だけの半端な牧師。

 

この中で自分が共感できるとしたら私は主人公のマーティだ。

自分の小さかった頃の理解してもらえない気持ちが蘇ってきた。

 

腹が立ったのは牧師だ。

同級生から悪口を言われ、反撃で暴力をふるったマーティ。

なぜそんな行動をとったか。

頑なに自分の主張を曲げず、口をつぐむマーティ。

「そんな時は大人に言いなさい」と牧師。

 

おいおい、大人(アンタだよ)が介入したところで

二人が悪い、二人が謝れみたいな解決方法とっても

なんの解決にもなってないんですけど!

それにアンタ牧師でしょ。一応、神の使いでしょ。

なぜ根本的なマーティの悩みを吐き出させようとしないんだ?

あきれて物も言えないわ。

 

バカな大人が揃って同じこと言ってるんで

子供は子供なりに一人で答えを出し始めるんじゃないか。

「もういい。そう決めたんだ」

理解者が誰もいないと、自分しか信じる道がなくなる。

 

兄がビデオ屋から盗んだビデオは

キショすぎました。

これを好んで見る奴はまさに変態だわ。

 

兄スティーブはもう完全にいかれてしまってます。

何がいかれてるかというと

母親に対してあの行動はおかしいだろ。

もう理性がぶっ飛んでしまってる。

 

まあ両親を殺すシーンはなく、

マーティ目線の隣室で起こってるだろうという

暗闇から声だけ聞こえる、っていう

想像力をこれでもか!っていうぐらいに掻き立てる声のみシーンでした。

 

フィクションだとわかってるから

キショすぎても見れたんですが、

こういう家庭内で起こる殺人って実際あるんだよな、

と思うとやっぱり後味は良くなかったです。

種類に属さないホラー映画でした。

 

 

 

FOUND ファウンド(字幕版)