ムーンライト

 

 

 

 

監督 バリー・ジェンキンズ

キャスト

トレヴァンテ・ローズ…大人シャロン

アシュトン・サンダース…青年シャロン

アレックス・ヒバート…少年シャロン

 

 

「グリーンブック」でアリさんのファンになり

この映画でも出てるのか―!と見ることに。

そしたら冒頭からすぐに出てきたんでニコニコ。

 

グリーンブックでの彼はエレガント極まりない

立ち居振る舞いでしたが

こっちはヤクの売人。

でも心根はいいひと。

主人公シャロンの成長に大きな影響を与える役どころ。

 

このジャケットはシャロンの少年、青年、大人の

3つの顔を並べ合わせた顔だったんだ。

タイトルのムーンライトもアリさん演じるフアンが語ってた。

 

近年、説明的セリフが多い中これは意外。

余計なことは語らない。

セリフを聞いてりゃ、その間に何が起こったか

わかるだろうと見てる側にわからせるような展開。

 

言葉は時には足し算したり、引き算したり

それで物語が活かされる時もあるのはわかる。

が、引き算しすぎじゃないのかな。

 

いつの間にかフアンがいなくなってる。

シャロンの母のセリフでそれは判明。

「なんでだよ」が拭えない。

 

ラストもそう。

「は?で?」で終わってしまった。

これでいいんだろうかと。

多少なりとも背景を描写してくれないと

あまりの不意打ちに

「え、そうなの?」と面食らう。

 

ナオミハリスもシャロンの母役として

かつヤク中であり、ネグレクト。

最低な母親役を熱演してました。

アリさんと一緒で好きな女優。

 

シャロンは内気な子でひょろっと細いし、いじめられるし、

うつむき顔の癖がある。

ああいう母親も嫌いだし、

フアンが売人だと知って嫌な気持ちになる。

それなのに

大人になったらムキムキな体型で

ヤクの売人稼業。

ああ、自分が好まない人物像になってしまった

過程をボソッとしか言わないセリフだけで

表現させるのはもったいない。

 

自分の弱い部分を見せまいと

金歯入れたり、ムキ体にしたシャロンだけど

恋愛に関しては一途で純心。

だからケヴィンと再会し、素に返れた最後は

良かったね、なんだけど

それでもやっぱりラストは「で?」なんだよね。

 

賞とったんだっけ?

「なんで?うーん」と最後まで疑問形でした。

 

 

 

 

ムーンライト(字幕版)