ラスト・ディール 美術商と名前をなくした肖像

 

 

監督 クラウス・ハロ

キャスト

へイッキ・ノウシアイネン…オラヴィ

アモス・プロテルス…オットー

ピルヨ・ロンカ…レア

 

 

ジミーな映画だなあ。

パッと見、私が好まなそうな作品だけど

一応見てみて…佳作かな。

 

美術商。

もう縁遠くって、絵もそこまで興味ないし

だけど物語は絵画そのものよりも

なんだか金についてまつわる話が多くって。

まあ、オラヴィも職業柄、目利きというのか

それなりの審美眼を持ってないと

価値がわからないんで、そこは確かなのかと。

 

静かで地味なんだけど

その中にオラヴィじいさんのダメダメ感があったり

静かにみなぎるワクワク感があったりと

一通りの映画の波がありました。

 

孫が登場してきてからは

「この子が話の流れを変えてくれるんだろうな」

と思ったら、そのとおりになっていくし。

まあ孫が出てこなかったら

つまんない展開で終わってただろうね。

決して出来た孫ってわけでもないけど

それなりにいい仕事してくれたかも。

 

主人公オラヴィ役の人がとにかく染みた味だしてくれた。

ずっと主人公=いい人寄りで見てたのだが

途中から見方が変わった。

 

以前のオークション時、落札したのに支払いがまだ。

→金がないんで、他の奴に渡してもイイ。

 

金はないけどレーピンの画を1万ユーロで落札。

金策に走る。それでも足りず、娘に頭下げる。

娘「こっちも大変なの」爺「で、いくらなら出せる?」

 

レーピンの絵を富豪が断ってきた。

怒り狂いながら杖つき、よたつきオークション主催者に抗議。

→機嫌がいいときは軽い足取りでスタスタ。

 

いい面もあるオラヴィ主人公だけど

こやつ、かなりしたたかで自己中男と見た。

しっかり嫌な面も出てたし、

肩落として喫茶店にいる姿はちょっとカワイイ。

 

フィンランドの街並みをもっと見たかったなー。

 

 

 

 

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