糸 

 

 

監督 瀬々敬久

キャスト

菅田将暉…高橋連

小松菜奈…園田葵

高杉真宙…冴島亮太

 

 

思ってた以上にベタな映画でした。

中島みゆきの曲は歌詞からして情景が湧くし、

「糸」はかなりの大ヒットなので

そこから映画にすれば売れるだろう、と

ふんだんですかね?

 

金儲けに走ったのか、

2人の人気俳優で泣かせられる映画になるかもと思ったのか。

結局、3~5分で終わる「糸」の歌詞を

散り散りにさせてモシャモシャにまるめて

つなぎ合わせたかのようでした。

泣くとこなかったし。

最後のフェリーのシーンも

(お互いを見つけてしまったらつまんないから

どうか出会うな!)

と意地悪い気持ちで見てました。

ベタなので、結局会うことができてお決まりのコースでした。

 

平成に起きたいろんな出来事を

まとめあげたダイジェスト版のようにも見えました。

けれどそこまで平成をクローズアップしなければならない理由が

わかりませんでした。

 

主役二人は中学生で出会い、離ればなれになってから

そんなに交差せず、わざとらしいすれ違いもあり。

たまに再会しても気持ちがそこまで上り詰めることもなく。

 

出ている俳優さんたちはベテラン揃いなんですよ。

これは文句の付け所がない。

中学時代の葵役の子と菜奈ちゃんのホクロの位置も同じだし、

細部も考えてたなーと思う。

あ、中学時代の葵の友達、弓ちゃん役の子が

榮倉奈々ちゃんかと思って、10代の少女の役までできるのか、

と思ったら違う人でした。

全く違う役で榮倉ちゃんが登場したので(蓮の妻役)

配役おかしくね?とも感じたし。

 

要所要所、いいところで

「糸」の曲が流れる。

時にはカバー曲まで流れる始末。

いや、いいって、そこまで流さんとも。

最後には菅田君まで歌ってる。

オリジナルのみゆきさんの歌声が台無しやん!

 

こんなん映画にするんなら

長渕剛の曲も映画にしてみたらいい。

松山千春でもいいぜ。

みゆきさんと同時代の名曲いっぱいあるから。

 

だけども

菅田君と菜奈ちゃんのラストシーンでの2人の笑顔。

これ、最高に見てて幸せな気持ちになりました。

きっかけが「糸」での共演ならこんなにめでたいことはない。

2人とも好きな役者さんなので

2人が結ばれる縁を作った映画なのなら

大目に見るしかないのかもしれません。