監督 デイミアン・チャゼル
キャスト
クレア・フォイ…ジャネット・アームストロング
ジェイソン・クラーク…エド・ホワイト
ジャケットの宇宙服で、ファーストマンと言えば
もうこの人のお話でしょう。
初めて月に降り立った男、アームストロング船長。
ですが、英雄的な華々しい功績の話ってわけでなく、
テストパイロット時代から月面着陸までの数年の間の
彼の苦悩や、内面の葛藤を描いてる
淡々とした伝記映画でした。
派手さを好むなら見ない方が良い。
冒頭のX-15での飛行トラブル。
もうここから緊張感が高まる。
狭い空間で、どんどん高度が上昇し続け
からの制御不能。
ヤバい。
ドキドキ感、息ができない感がハンパない。
ジェミニの時もアポロの時も同様に
大気圏を抜け、真っ暗で音ひとつない宇宙空間に出るまでの
緊張感がたまらない。
見せ方がうまいんだろうか。
特にジェミニ計画での回転トラブル。
いくら訓練して飛び立つ飛行士とはいえ、
あの速さで高速スピード回転が止まらない恐怖。
よくも気絶しないで冷静に対処できたこと。
なんせ初めて人間がなす、月に向かうという偉業だから
事故なり同僚の死があったりと
悲しいことがつきまとう。
そりゃあそうだよね。
もしかすると自分も帰ってこれなくなる可能性も高い。
裏ではニールの弔辞まで用意されちゃったりしてるし。
勇敢に笑顔で「行ってきます」で出発なんて出来ないよ。
アポロに乗り込むときは、まるで自分の葬式に参列するかのような
重々しい気持ちで乗り込んだのかもしれない。
あれから50年経った今では
前沢さんは笑顔で宇宙旅行にまで行けるようになった。
いろんな進歩でここまで出来たけど、
初めて行動する人には常に死が隣り合わせでいたんだろう。
ニールさんはお亡くなりになりましたが、
次男の息子君はお父様とそっくりなお顔です。