アイネクライネナハトムジーク

アイネクライネナハトムジーク

 

 

監督 今泉力哉

キャスト

三浦春馬…佐藤

多部未華子…紗季

矢本悠馬一真

 

 

なんだ、このジワジワとやってくるニタニタ感。

起伏が激しくはないストーリーなのに

最後には爽快な風が通り過ぎたかのような清涼さ。

 

群像劇。

ボクシングの人が軸になってるのか、

いろんな人が交差してる群像スタイル。

エンドロールを見て納得した。

原作が伊坂幸太郎氏でした。

 

印象的なセリフも残った。

一見テキトー男に見える一真の佐藤に投げかけたセリフ。

一真の妻、由美の家庭で例えての居心地感。

高校生久留米君の母が唐揚げを頬張りながら放った歯車の話。

いちゃもんやクレーマーをおじけさせる久留米父の撃退架空話。

サラっと言ってるセリフが名セリフになってる。

 

癖も華やかな主人公でもなく、

一般人に溶け込むかのように演じてる佐藤役の三浦春馬

ストリートミュージシャンが歌ってた特徴のなさそうな曲も

仙台駅前が映るたびに何度も歌ってて

しまいにはいつの間にか心に染み渡ってた「小さな夜」。

by斉藤和義

 

バラバラなつながりに見える人たちが

出会いによって、実はつながってるんだという

パズルのようなあてはめ方。

好きです、こういうの。

 

欲を言えば、佐藤よ。

紗季ちゃんを10年も待たせるなよ。

出会ったのが紗季ちゃんでマジメに良かったと思え。

「同じようにマヌケなプロポーズして…」

なんてのんきなセリフさ、

紗季ちゃんじゃなかったらとっくに見切り付けられてたよ?

待たせすぎ!!

 

ボクシングを題材にした映画がまた見たくなりました。

(長いが「あゝ、荒野」を推しますわ)

 

 

 

 

 

 

 

アイネクライネナハトムジーク