人数の町

人数の町

 

 

監督 荒木伸二

キャスト

中村倫也…蒼山

石橋静河…木村紅子

立花恵理…緑

 

 

あらすじ

意志が弱く、世の中に居場所がないと思う主人公は

借金取りに追われてる中、ツナギを着た男に助けられる。

「居場所がいるか?」

男の言うがままについていくと、そこはとある大きな建物。

部屋を与えられ、食事も睡眠もSEXさえも自由。

ただし、フェンスに囲まれた建物からは出られない。

時にネットの書き込み、新薬の治験、知らない人の投票など

軽い作業をするのみだ。

最初こそ違和感を覚えたものの、次第にその暮らしに慣れてきた主人公。

そんな中、妹を探しにこの施設にやってきた、という

紅子という女性が気になりだし、心に変化が生じてきた…。

 

 

 

こういうのディストピア映画っていうんだ?

なるほど。

前半はここの施設での暮らしぶりで、

後半は女性が現れてからのサスペンス。

一見すると自由そのもののような施設での生活なんで

引き込まれるように見てた。

でも、途中から「ちょっと待てよ」に変わった。

 

絶対ないだろうけど、ありそうな場所。

自分なんて消えてしまいたいと思ってる人が住む場所。

そのような人なら自由な場所だが、やはり傍から見ると異質な場所。

 

各部屋に一冊、バイブルがあるのだが残念なことに

活かしきれてなかったよ。

秩序がありそうで実はなさげ。

結婚は意味がないのでしてはいけない。

でも子供さえ作らなければSEXは誰とでもOK。

 

子供と一緒にこの施設にやってきた人は

子供と引き離され、子供は子供だけの部屋へ。

幼児クラスはいても小中学生は勉強とかしないんかな。

配食しても、係りの奴は食べ物置いて去っていく。

幼児を保育する人もいなさそう。

 

シニアはまた別の建物にいるらしくって

主人公が居住してる建物は20~30代が主。

それって、ここで生涯暮らすのなら

途中からシニアの建物に移るってことですか?

 

あ、違う土地にもまたこういう場所があるみたい。

全国にそんなにこんな場所があるなんて!!

会話の中で言ってたように

死んだときはどうなるの。

お葬式はしないんだろうな。

だって「個」ではないんだもの。

戸籍もなければ名前もなくなっちゃうみたいだし。

死んだらそれまでなんだろう。

 

人が集まれば、諍いというものが少なからず起きるはずだけど

それは映画の中では描かれてなかった。

管理下の元で暮らしていってるはずなのに

ツナギを着ているチューターも規律を破って乱れたことをしてる。

その罰は一体どういうものなんだろうか。

 

なんだか色々と興味が湧いてくるのだが

そこのところは描かれてないんでわからない。

 

ラストの主人公のセリフで一気に気持ちがダダ下がった。

変な町。こわい町。

 

 

 

 

 

 

 

 

人数の町