トガ二 幼き瞳の告発

トガニ 幼き瞳の告発(字幕版)

 

 

監督 ファン・ドンヒョク

キャスト

コン・ユ…カン・イノ

チョン・ユミ…ソ・ユジン

チャン・グァン…校長と行政室長

 

 

あらすじ

教師の感先生はムジンという街の聴覚障害学校に赴任。

ある日の夕方、日が落ちようとしてる放課後。

帰ろうとするとどこからか叫び声が。

声の元へ近づくとそこは女子トイレ。

危険が迫ってるのかと開けようとするが、守衛がやってきて

「ここの生徒は暇になると大声を出して遊ぶんだ」

と言いながら立ち去った。

そしてまたある日、同僚のパク先生が男子生徒に対して

体罰以上の暴力をふるっている。

周りの先生は見て見ぬふり状態。

なんなんだ、ここの学校は?

徐々に明らかになっていく、生徒に対する虐待行為。

カン先生に解決策はあるのか。

 

 

「我々の父親」では医師がクソだった。

こっちでは校長はじめ、教師がクソすぎた。

世の中、医師や教師、政治家や警察…

クソが多いな。

まともな人は1割しかいないんじゃないかと思う。

 

ヤバすぎる。

これも実話。

もうホントに目をそむけたくなるほどのおぞましい行為。

社会的弱者がなぜにこうも食い物にされなきゃいけないのか。

この映画を見た日に、同じような事件がニュースになってた。

障碍者施設でわいせつ行為をはたらいた奴が逮捕されたと。

胸糞悪い。

 

憎々しいほどの演技をこなした

一人二役の校長役の俳優さんが見事でした。

出会ったら卵投げ付けたくなるほど、憎らしかった。

主となる生徒役の3人の子役の子たちも素晴らしい演技してた。

個人的に男子生徒のミンス君。

もう、彼の辛さを見てて涙止まらんかったよ。

 

きれいにエンタメとして仕上げてない。

黒い、反吐が出そうな闇の部分をしっかり描いてます。

ずっとしかめっ面のまんまの視聴です。

だけども脚本もうまく、ストーリーは秀逸です。

 

この映画って2011年公開でした。

映画のラストはスッキリしません。

カン先生と一緒に戦ってたソ・ユジンさんが引き続き、

学校の不正に対して闘っていましたが

映画は裁判で負けたことでラストを迎えています。

映画では救われて終わりにはなってません。

 

が、この原作を映画化したことによって

事件の再捜査が進み、

当事者加害者の刑が重くもなり、

なにより「トガ二法」というものが新しく制定されました。

世間を、国を動かすまでになったこの映画。

映画という力が

このように法改正まで働きかけることができる韓国って、すげー。

 

社会が歪みすぎて、

肩書持つやつらがクソすぎる映画でした。

そこを妥協せず、あらわにして人々に訴えかける映画でもありました。

描写は確かにR15 の規制がかかるほど

キツイものがありました、

こういう性的暴行で被害に遭うのは幼い子供たち。

映画では見せられない分、

家庭などで話し合う機会も必要なのかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

トガニ 幼き瞳の告発(字幕版)