靴ひも

靴ひも(字幕版)

 

 

監督 ヤコブ・ゴールドヴァッサー

キャスト

ネボ・キムヒ…ガディ

ドヴ・グリックマン…ルーベン

エヴェリン・ハゴエル…イラナ

 

 

あらすじ

イスラエル映画

発達障害があるガディ。

一緒に住んでいた母親が交通事故死し、

30年前に家から去っていった父親と当面暮らすことに。

こだわりがあるガディは父にそれを主張し、

困惑させるが次第に打ち解けていく。

父に病気が見つかり、ガディはある提案をするが

父はそれを拒むことに。

ガディの成長と、父親の心の変化に

深々した愛情を感じ取れる作品です。

 

 

これはねー、いい話なんだわ。

見ている最中も「愛」を感じるけど

じわじわと何日もこの「愛」引きずることができる。

ガディの笑顔と、父ルーベンの気遣いが

なんとも心に響いて残る話だわー。

 

どっちかというと私は父ルーベンよりなので

最初のガディと一緒に住むっていうことになった時の

ガディのこだわりに「ええっ!?」ってなった。

そりゃ自分の息子だっていうことはわかっているし、

自分から逃げて離婚しちゃったという自負もある。

だからって、突然一緒に住めって言われて

今までのルーティンが一変するのは

ルーベンにとっては戸惑いしかないわ。

 

それでもなんやかやで

ルーベンはガディの世話をする。

朝食作ってあげたり、

いったん施設に行ったガディを心配し、連れ帰ったり。

ルーベン役の人が渋いいい演技をするんだわ。

ガディの面倒を見ながら、少しずつ親子の愛を育み始め、

表情がほぐれていく様子が上手い。

 

それ以上にガディ役の人。

いやー、最初は私もASDの演技に戸惑いましたが

ガディの明るさ、真摯さ、人を思いやる姿勢など

魅力がとても詰まった人間を演じてました。

笑い声がね、なんとも赤ちゃんがケタケタ笑うような声を出すので

自然とこっちも笑顔になっちゃんだよね。

繊細な箇所も勉強して演じてんだなーと思ったし。

 

父子のラストシーンは本来はとても悲しいんですが、

ガディにスポットを当てるのなら

こういう結末でいくしかないですよね。

いろんな事が起きて、いろんな感情を経験し、

「人生」を積んでゆくのだから。

 

発掘作品でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

靴ひも(字幕版)