監督 杉田成道
キャスト
役所広司…瀬尾孫左衛門
桜庭ななみ…可音
武士として最後まで忠義に仕えた男の物語。
今の時代に染まりきってる自分にはピンとこない。
武士道はここまで主君の命を重んじ、
それに背くことも、勝手に死ぬことさえも許されず。
大石内蔵助の妾と子の面倒をみてほしいと言われ
16年もの間、娘の世話をしてきた。
瀬尾に恋心を抱いている可音。
それに気づいている瀬尾。
原作を知らない私は、この2人の淡い気持ちに
いっそのこと夫婦になればいいのに…
と軽く、いかがわしい考えだったが
武士道たるもの、そんな生ぬるい精神じゃいかん！
自分を律してこそ武士道なのだ。
途中途中で
浄瑠璃の場面が出てきて
（たぶん内容は曽根崎心中？）
悲話なストーリーを可音は
自分の境遇と重ねて見てたのかもしれん。
マゴザと一緒にはなれないんだっていう境遇。
ただやっぱり
最後はどうしてもやるせなさが残ったわ。
そこまで忠義を守ることありますか？と。
使命を全うし、無事に可音を嫁入りさせたのなら
ゆう（安田成美）と共に生きてけばいいのに。
だって内蔵助はその後、ワシのもとに来い、なんて
一言も言ってないじゃあないか。
敢えて殉死しなくても良かろうに。
潔いと言えばいいのか、愚直といえばよいのか。
寺坂なんて、お前は死ぬなと内蔵助にいわれてるから
絶対に死ねないんだよ？
みんな切腹で殉死してるってのに。
少し前の映画なんで
突然、特別出演で田中邦衛さんが出てきたときにゃあ
ちょっぴり涙ぐんでしまいました。
監督さん、「北の国から」の演出の人だから
特別枠を作ってくれたのね。
昔は嫁ぐ年齢ってのが早かったんですよね。
それにしてもだ、
わずか16～17歳の可音が
あんなに立派に返すなんてビビった。
中年の私でさえ、あんな立派な返答はできない。
 |
