龍が如く ~Beyond the Game~

因縁/決戦

 

 

監督 武正晴

キャスト

竹内涼真桐生一馬

賀来賢人…錦山彰

河合優実…澤村由美

 

 

かなりの酷評なもんで見てみた。

一体どんだけ皆さんお怒りなのか、知りたくなった。

 

役が決定したときから

竹内涼真桐生一馬に合ってない、とわかってはいたものの

とりあえず肉体は鍛えたみたいだし。

 

桐生一馬とか、堂島組とか、神室町とか

同じ名前であるものの

話としては全く別物で

別人の桐生一馬物語として見てくしか…。

と、途中から頭を切り替えたんで最後まで見れたよ。

彼様は1話目で放棄したらしいです。

 

とはいっても

視聴者が怒る気持ちもわかる。

別物なら「龍が如く」「桐生一馬」を名乗るなよ、とも思う。

違うヤクザ話にすればいいじゃん、っていうのも。

そりゃそうだ。

だが監督は「オリジナルとはまた違った脚本で楽しんでください」

と前触れしてるみたいなんで。

作る側と見る側の意見の相違の結果がコレなんだね。

 

武監督の作品は嫌いじゃない。

「全裸監督」も好きだし、「百円の恋」も「アンダードッグ」も

私としては好きな作品。

けれど、ボクシングではなくてヤクザ界なんだよね、「龍が如く」は。

 

脇を固めた俳優さんたちも上手かった。

宇崎竜童、加藤雅也唐沢寿明など

それ相応の自分の役をきっちりと箔をつけてこなしてたと思う。

なぜだかオラキオが阿波野役で出てたし

宇野祥平ちゃんが鶴田浩二役で「よいしょ!」って言いながら

刀振り回してたし。

この2人は合わない役なのに、微笑ましく見てしまった。

 

じゃあやっぱり主役キャストが違うのか?

たぶん、そういうことになる。

いくら肉体を鍛えようとイメージが違うんだよね。

似せていく、でなくって桐生一馬どころかヤクザに見えない。

あの赤シャツ&グレースーツという桐生の衣装も

竹内君が着ると映画の時代のオシャレスーツにしか見えん。

 

錦もそう。

賀来賢人も下手な俳優さんではないのに

錦山が青年実業家にしか見えない。

組の下っ端だったはずなのに

どう修羅場をくぐり向けて、古参の部下を従える

堂島組長にのし上がったのか気迫が感じられなかった。

単純にいうとケンカをしてこなかったようなイメージの錦。

 

真島も悲しいぐらいサブキャラ。

冴島もびっくりなモブキャラ。

 

後から思い出すと

桐生がケンカをしてるイメージがなく

せいぜい最後の対決ぐらい。

記憶に残るのは地下核闘技場で戦ってるとこのみ。

 

スタッフや俳優の皆さんが

みんなで同じ思いで一つの作品を作り上げたんだ、

と好意的に最後まで見ました。

が、このタイトルをつけるのであれば

ファンも楽しみにみるはずなので

いろんな面で方向性を変えないでほしかったと思います。