ハッチング 孵化

ハッチング-孵化-(字幕版)

 

 

監督 ハンナ・ベルイホルム

キャスト

シーリ・ソラリンナ…ティンヤ

ソフィア・ヘイッキラ…母親

ヤニ・ヴォラネン…父親

 

 

フィンランドからきしょくて面白いホラーがあった。

強烈なのはまず母親。

なんかもう最初から外見、中身、行動に

ちょっとこれは…コイツに天罰くだりそう、な気配。

 

次に家の内装、小物や壁紙。

ここまで大きな花柄の壁紙が

部屋ごとに模様を変えて存在してる部屋は

気持ちが全く落ち着かない。

配色がおとなしくないのでなおさら。

 

あとは鳥さんのビジュアル。

ホラーとしては新しい刺激がきたもんだ。

生まれたばかりの姿は、なかなか造形に驚く。

途中からくちばし等の固い部分が剥がれ

鳥の姿から人間に変化していくビジュアルも

そう来たか、って思った。

 

鳥って生まれて初めて見た者を

親として認識するっていうじゃない。

主人公の少女、ティンヤがまさにその親として認識され

ティンヤ自身も鳥に愛情を示していく。

食べ物もそうなんだけど

ひな鳥(主に鳩ね)は成長して自分で食べられるようになるまでは

親が「ピジョン」というのを口移しで与えるんだわ。

このモンスターも例にもれず、ピジョンが欲しいらしい。

そのためティンヤは

自分が吐いたものをモンスター鳥に食事として与えてる。

うーん、なんともキタナイ…。

 

けど、一番キツイのはやはり母親。

ホントに自分の良くさえ満たされれば満足するタイプで

夫も息子も不憫。

ティンヤもそれに毒されてこうなってしまった結果が

結局不憫。

 

ホラーは画面暗くて、重い空気が流れて

っていうのが一般的ですが

こんな明るい色彩でお花もたくさんの中で

奇怪なことが起きるっていうギャップが楽しめました。

 

 

 

 

ハッチング-孵化-(字幕版)