紀子の食卓

長いよ~!160分もある。

タイトルのみ見たら、家族の夕食を囲んだハートフルなホームドラマ
と思いきや
自分の親を捨ててまで「レンタル家族」に固執する
なんともおかしな映画。

自殺サークル」という映画の姉妹編らしいけど、そっちは見てない。
まるで小説を読んでるかのような文脈あるナレーション。
端々に詩的な表現があるが、哲学的な理屈をつけた虚構。
その虚構の世界に矛盾を感じながらも、目を離せない緊張感がある。

しかし主人公紀子やその妹は
たいした反発もせずに家を出てしまったんだろう。
一時だけの気恥ずかしいくらいのコミュニケーヨンレンタル家族を選ぶ理由は?
上野駅54さん=クミコのカルト的洗脳に賛同して固執する理由は?

決して納得や理解し難い話だけれど、
だからこそ自分には想像すらつかない何かが残る一作になった。