監督 ファティ・アキン
キャスト
ダイアン・クルーガー…カティヤ
デニス・モシット―…ダニーロ
ヌーマン・アジャル…ヌーリ
こういう映画だとは知らずに
サスペンスアクションものかと思ったのに。
タイトルの意味は見ればわかる。
非情に重く、そして「そう来たか」のラスト。
そこまで私は思いつかなかったわ。
だけどね
女性、母親が見たらカティヤのとった行動は
理解できるかもしれない。
ネオナチに子供と夫が爆弾で殺され、
裁判するも奴らは無罪にされ、
友人に子供が生まれ、
生理がとまったのに再び始まり、
「ママおいでよ」と海で息子が呼んでる動画を見、
…
…
それでも、
それでも、
例え上告してカティヤが勝訴しても
カティヤの魂は救われない。
奴らヘイトは対話で通じる相手ではない。
根深すぎるこの問題。
脱退するネオナチもいるようだけど
少なからず、この爆弾野郎夫婦は離脱なんて考えちゃいない。
反対に休暇で海辺に来てのびのびしてる。
でも、監督はこういう奴らも変われると言う。
もしかすると変われるのかもしれない。
いつかは。
いつかっていつだ?
被害に遭った家族はそれまで生きる希望を見いだせず、
絶望の淵を延々とさまよって生きていかなければならないのか?
カティヤのとった行動は
よくやったとまでは言わないですが、
それも選択肢の中ではアリかも。
爆弾野郎夫婦にしては因果応報。
カティヤにしたら絶望と怒りを浄化させる手段。
とわかっていても、やっぱりつらいな。
ダイアンクルーガー、見事な演技でした。