監督 フローリアン・ゼネール
キャスト
オリヴィア・コールマン…アン
イモ―ジェン・プーツ…ローラ
今日は12月25日。
亡き父の誕生日です。
ついこないだまで生きてたんだが。
そんなわけで「ファーザー」。
これがどんな映画だってこと、わかった上での鑑賞。
所々、自分と父の関係を重ね合わせて見ていました。
演じるホプキンスは父とほぼ同年代。
この役は80歳の設定。
そして、認知症を主観的に描いた作品。
名優ホプキンスの圧倒的な演技力で
とても演技には見えないコワさ。
彼はどういう思いで演じていたのだろう。
アンソニー視点思考なので
見る側も混乱していきます。
徐々に異常な箇所が多くなってきて。
同じことが繰り返されて。
矛盾を整理しようとも、どうすることもできない。
自分は病気なんだと、受け入れたくても
考えれば考えるほどおかしなことが起きている。
現在、親が認知症になって介護している方は
あまりにも残酷なリアルすぎる映画なので
見ることは出来ないと思います。
何が悲しくて、現実とリンクするような映画なんて見てもしゃあないわ!
もしかすると
この先、自分がアンソニーと同じ病気になるかもしれない。
自分の親がそうなってしまう可能性もあるかもしれない。
決して他人事ではないし、
じゃあその時どうする?と考えさせられる映画です。
うちの父は85の高齢ではあったものの
認知症ではありませんでした。
ですが、体が動けず寝たきりになった時
やはり家族にふりかかってくる介護。
体力はあった私ですが、精神面が徐々に疲労してきて。
私は映画の中の娘のアンのように
しじゅう優しい言葉をかけてあげることが出来なかった。
亡くなる前夜、父に怒った口調で言ってしまったこと。
とてもとても後悔してるし、自分に腹が立って仕方がない。
この映画をとおして
今一度、自分が高齢になったら、
親が病気をしだしたら、
という時だけじゃなく
こういう世界が隣り合わせにあるんだというのを
目を背けず生活していかなくては、と思います。
生きるって大変だあね。
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