リリーのすべて

これを見て初めに頭によぎったのが
うちの近所の女装してる同年代の人。
女装することに関しては、私は無関心だし、
本人がいいと思ってるのならどんな姿でも構わないと思う。
ただ、もう少し小奇麗に女装してくれよ、と思ったことはある。

映画の中のリリー/アイナーは女装で目覚め、
女性として生きたいと願った人物。
昔は医療がまだ今ほど整っていないため、精神病にされてしまう。
約100年前なのか…可哀想だな。

たぶんほとんどの人がアイナー→リリーの気持ち目線より
その妻のゲルダの心情に共感や辛さを覚えてしまうんではないかな。
だって夫が女性になっていってしまうんだよ。
それでも離婚もすることなく、最期まで付き合ってあげたんだ。
ゲルダにとっては、「妻」や「親友」などの表面的な肩書でなく、
人間としてアイナー/リリーを愛していての行動としか思えない。
どれだけ複雑な胸中で数年を過ごしてきたことやら。
菩薩に近い愛を感じるわ。

リリー役のエディ・レッドメインね。
映るたびに佐藤隆太にしか見えないんですよ。
特に似てるっていうんでもないのに、この映画では佐藤隆太に見えてしまう。

カメラアングルの撮り方や、抒情的な音楽の入れ方が素晴らしかったです。