疑惑

 

 

監督 野村芳太郎

キャスト

桃井かおり…鬼塚球磨子

岩下志麻…佐原律子

柄本明…秋谷

 

 

陪審員」→「三度目の殺人」→「検察側の罪人

と法廷シリーズを期待して

次に見たのがコレ。

今度こそ!の想いもあるし

かなり邦画としては高評価なんで昔の奴を。

 

昔の映画っていい映画が多いようですが

なぜか見損ねて、っていうか特に見なくてもいいかなと

チャップリンヒッチコック以外見てません。

この映画はそんな昔でもないんだよね。

80年代だから。

んー、何やってたんだ私。

青春過ぎて遊びに夢中で映画はそっちのけだったか。

 

この映画はやっちゃいましたね!

これだけ役柄にハマってる2人はほかにいない。

該当者はこの2人しか見当たらない。

あまりにもハマりすぎててゾクゾクしたわ!

 

千葉県知事、若~い!

柄本さん、一瞬誰だかスルーしてしまったほど若い!

あ、丹波さんも!山田五十鈴も!

鹿賀さん、チャラい!

真野響子さんお嬢すぎる!

昔の映画はこういう楽しみ方もできるのか(笑)

 

「三度目の殺人」で、ずっともやもやしていた自分。

裁判というものは

真実はどうでもよく、勝利するためには~とか

チャッチャッとすんなり終わらせるためには…

そういう黒い部分をひきずっていて、

「検察側~」ででも、真実はどうでもよく

一人の検事の復讐劇みたくなってたし。

何よりも法廷シーンが見たいのに、そういう映画じゃなかったし。

 

これは違いました。

見たいものがやっと見れた。

言っちゃなんだが、クソ女球磨子がシロだったというのは

ホントどーでも良く

「真実」を仕事として実証した佐原弁護士がすごかった。

 

よくぞ感情だけで生きている球磨子に振り回されず、

なにものにも屈せず、

淡々と、時には冷徹すぎるほど仕事をこなしてくれた。

白河息子の証人が押し黙るときなんか

まるで脅しかと思われるほどの厳しい言い方で口開かせたし。

(あの口ぶりは中坊の男の子、可哀想すぎると感じたほど)

 

真実は残酷だ。

真実を語ったところで皆が幸せになったとは限らない。

白河息子は真実を言っても言わなくても

父親の手紙を読んじゃった以上、しょい込むものができたしな。

 

岩下さんは声を荒げる冷淡役より

こういう抑えた氷の冷たさを演じる方が好きです。

哀しみも凍り付くほどの心の機微が少ない性格の役。

 

桃井さんはもう~~~~

たまらん!

男がほうっちゃおかない色気も持ってるし、

なんでここまで人をバカにできるクズ女が演じれるかなと。

法廷シーンではいろんな表情や、横やりチャチャ入れてくるんで

イライラMAX!!

 

最後の二人のワインのからみは

役所vs福山やキムタクvsニノもかすんでしまいます。

うならせてくれる映画でした。

 

 

 

 

 

 

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