監督 グスタフ・モーラー
キャスト
ヤコブ・セーダーグレン…アスガ-
イェシカ・ディナウエ声…イーベン
ヨハン・オルセン声…ミケル
これはすごい!
90分間、ほぼ主人公のみ出演。
しかも電話で話してる画だけ。
口ポカーン開きっぱなしでした。
映画だけど
「耳で見る映画」。
緊急ダイヤルのオペレーターをボランティアでしてる
訳アリ警官。
かかってきたある一本の電話からそれは始まって。
電話のやり取りのみでのワンシチュエーション。
なので、主人公のアップがほとんど。
電話での会話で、あとは見る側が情景などを想像していくしかない。
だからこの映画を見ている人、
一人一人、場面やイーベンなどの顔が違うんだろうな。
想像力が高まります。
そしてなんだかアスガ-と一緒になって緊張してしまう。
プラス、してやられたりーなのですが
耳だけの情報をうのみにして解釈してるので
「思い込み」のどんでん返しで
ガーンと突き落とされる。
これ考え付いた監督脚本の人、すごいわ!
何度かアスガ-が呆然としてる顔ドアップがありました。
けっこう長い。
でもショックな出来事があってからの
呆然とする時間って、これぐらいの尺なのかもしれない。
マチルダの会話での間とか、イーベンの息遣いだとか、
音楽など他の音がない分、際立つんだよね。
ヘッドセットがどこまで性能がいいのかわからないけど
電話口の背後から聞こえてくる音も
例えば足音も、例えば家のドアを開ける音も
全部が脳内変換出来て、場面が浮かぶ。
言葉じゃ説明できないけど
イーベンの顔も
マチルダの家に警護についた警官の顔たちも
脳内イメージで、きっとこういう人なんだろうなって想像ついた。
え?と思ったのが
途中で自転車で膝ケガしちゃった、という
本件とは違う緊急電話。
いやいや、あの対応はまずいっしょ。
もう一回見てもいいな、と思う秀作映画でした。