監督 成島出
キャスト
吉永小百合…白石佐和子
松坂桃李…野呂
広瀬すず…麻世
言いたいことがたくさんあります。
コレを見るのを躊躇してましたが
思い切って見ることに。
医療ものというのはタイトルからして
感じ取ってはいたものの
Dr.コトーのようなやつかね?と勝手に勘違い。
まさか在宅医療、終末期医療だとはつゆ知らず。
3か月前に父を看取りました。
在宅終末期医療でした。
同じことが映画の中でそのまま起こってました。
冷静に心臓バクバクさせながら
またあの恐怖が蘇ってきました。
ギバちゃんが演じた議員の亡くなる前の喘鳴、
佐和子先生父上の疼痛での苦渋顔。
リアルすぎて、見るのが辛すぎた。
役者さんはそれほど入り込んでの演技でした。
病院で薬漬けにされながら
意識なく眠るように死んでいくのではなく、
在宅はある程度まで(最期まで)痛みと戦い、
付き添う家族も予兆から逝く時まで
一緒に戦います。
震えるほど怖いです。
言葉で伝えきれません。
それに泉谷&松金さんの老々介護。
医師が臨終時間を言うシーンがありました。
これは、医師が口にした時点での死亡確定時間です。
うちの父は私が朝、家に行った時点で亡くなってました。
まだ体が温かかった。
それから訪問看護に電話して、看護師がやってきて
死亡を確認し、それから医者を呼ぶ。
医者が来て確認して、やっと死亡時間が決定です。
たぶんであろう誤差は2時間近くありました。
死んだ時間は特に重要ではないのかもしれませんが
病院で亡くなったうちのおかんとは
違うんだ、と思いました。
映画見た人は皆思ってるかも。
小百合さんは若いので
無理矢理60代設定にしても違和感はそれほどない。
彼らは同い年なんですが。
ですが、60代…うーん頑張っても50代後半設定で
救急救命の医師は無理がありすぎるんではないかな。
かなり体力がいりますし。
時間勝負ってこともありますし。
あんなおっとりした口調で救命処置ってないでしょ。
まほろばのように町医者や、訪問医療なら
ぴったりな役どころなんですがねえ。
まほろばに初めて訪れたとき。
西田敏行仙川先生が言ってたセリフ。
「世の中には顔を見ただけで
患者を不安にさせる医者と
安心させる医者がいる」
よーーーーーーーーーくわかります、これ。
人を顔で決めつけてはいけませんが
それでも顔の作りではなく、
顔つきで一瞬で判断してしまうのです。
コロナが始まったころにこの映画が撮影でしょ。
至近距離なシーンも多いだろうに
皆さんよく演じてくださいました。
で、小池栄子の無駄な演出や
モンゴルマスターの棒読みは
どうにかならなかったのですかね?