ジョナサン ふたつの顔の男

ジョナサン ふたつの顔の男(吹替版)

 

 

監督 ビル・オリヴァー

キャスト

アンセル・エルゴート…ジョナサン/ジョン

スキ・ウォーターハウス…エレナ

パトリシア・クラークソン…ナリマン医師

 

 

あらすじ

毎日朝7時に起き、同じルーティーンをしているジョナサン。

彼は二重人格者だった。

12時間で入れ替わる人格。

昼のジョナサン。夜のジョン。

夜7時になるともうひとりの人格ジョンが現れるので

ジョンのことも気遣い、午後3時には就寝する。

2人がうまく生きていくためにと、ルールも作る。

「嘘はつかない。恋人は作らない」

ビデオテープにその日あった出来事を相手に話し、

知らないことがないように、

また周囲に食い違いがおきないようにというのが日課だった。

が、ジョンに恋人が出来たことによって

それが徐々に崩れ始めていく。

 

 

幼少期にはもう一人の人格がいたようなんで

実際は3人の多重人格の話です。

首の後ろに機械を埋め込み、そこで12時間調整してるんで

少しSFばりの内容でした。

 

ジョナサン視点でずっと描かれていて、

ジョンはビデオの中で喋るのみです。

一人2役のアンセルエルゴート。

陰キャ陽キャの違いをしっかり演じ分けてました。

 

それとアメリカ映画なのに

どこか儚げな音楽と、映像のコントラストが

フランス映画っぽい作りになってました。

 

ふとしたキッカケで人格交替でなく、

時間分配できる医師がいるなんてアンビリバボです。

ただ12時間っていうのはそれぞれが短すぎる。

それに不公平感は起きないの?って思っちゃったり。

なぜ医師は

彼が小さかった頃に3人目を共存させ消したように

もう一人も統合させなかったんだろう。

時間配分まで出来る有能な医師なくせに。

苦しむのはジョンであり、ジョナサンであるのに。

 

この脚本を書いた人は

果たしてこういうラストで良かったと思ってるんでしょうか。

観客に見せるための映画だってのに

途中でネタばらしをしてしまう。

なので、最後のネタバレは驚かないし、

まあそういうことになるよね、ってわかってしまう。

気持ちに抑揚がなくラストを迎えちゃいました。

 

けれど、やっぱりセンスはあります。

物静かに、淡々と、僅かな無機質さと、

余韻の残し方。

良い映画でした。

 

 

 

 

 

 

ジョナサン ふたつの顔の男(日本語字幕版)