ナイアド その決意は海を越える

 

 

監督 エリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィ

キャスト

アネット・ベニング…ダイアナ・ナイアド

ジョディ・フォスター…ボニー

 

 

こんな人がいたんだね。

キューバからフロリダまで180キロ弱を泳ぎ切った人。

遠泳選手、ナイアド。

20代でそれは失敗したのに

60代で成功させた。

無謀ともいえることを身をもって経験した人。

 

夢をあきらめない。人生を諦めない。

何歳からでもチャレンジできる。

有言実行するナイアド。

言葉にするのは簡単だけど

実際、行動に移して成功できる人はどれほどいるだろう。

この人だからこそ言えた重みのある言葉でした。

 

でも、同時にその気さえあれば

誰でも実行しようと思えばできることだよね。

あと一歩踏み出せなかったり、

しり込みしてるだけ。

 

物語の中でメアリー・オリバーの詩の一説が

どうにも気になりました。

「たった一度の人生の中で、あなたは何をするつもりなの?」

そんな感じの詩。

 

なにも偉業を達成しろということではない。

自分がしたいことに素直に従えばいいだけ。

 

実際のナイアドさんも、この映画のように

周りを巻き込むような、ひとくせある人物なのかな。

「普通」というのがキライな

長所と短所が同居してる頑固者。

でもね、世に名を残す人って一風変わり者が多いし。

 

ナイアド演じたアネット・ベニング

体張った演技に脱帽しましたが

最後エンドロールの時に本人たちの姿も見れて

よけいに驚きました。

63~63歳であの腕やモモの隆々した体型!

まさかここまではベニングも真似はできなかった。

 

ジョディフォスターはいい年齢の重ね方してますね。

若かりし頃は色気やクールが前面に出てたけど

今はとても味がある女優さん。

あえて無意味な若返り術をしてないとこがいい。

魅力が増してきました。

 

 

 

 

 

 

ラバー、ストーカー、キラー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

監督 サム・ホプキンソン

 

 

インタビュー形式から始まる映画か

と思ったらドキュメンタリーで

ずっとインタビューでした。

 

殺人事件にまで発展してしまいましたが

犯人は異常なほど執着心を持ってるタイプ。

 

ここまで長年かけて策を練って、演技もし、

自宅まで燃やし、自分も他人も傷つけて

一体、何を得ようとしてるのか。

 

もう彼に振り向いてもらいたいという事をこえて

異常に歪んだ愛に変わってしまってます。

愛じゃなく執着だよね。

 

生霊より怖い、取り憑き魔。

 

コイツのせいで罪をかぶせられてしまった本人や

その家族たちが気の毒でならない。

作り物のホラーサスペンス映画以上に

やってること、ぶっ飛んでます。

 

出会い系、マッチングアプリで出会った相手。

こういうサイトだけが元凶ではないけど

世の中には

得体のしれない人も混じってるってこと。

 

整備士の人が寂しいからと始めた出会いサイト。

そこからの事件。

インタビューは事件解決後や裁判で結果が出てから

されたんでしょうが

整備士さん、淡々と話すんで悲壮な顔してない。

中盤、これ以上深い事件にならないように

引っ越しまでしたというのに

またまた別の出会い系サイトに登録。

寂しい=出会い系

という図式になんだか萎える。

なぜこうも単細胞なのか。

 

まさに奇跡体験アンビリバボの

1時間くらい長くしたSPの事件のようでした。

 

 

 

 

 

 

彼方に

 

 

監督 ミサン・ハリマン

キャスト

デヴィッド・オイェロウォ…ダヨ

 

 

 

イギリスの短編映画。

短編映画賞で、いっぱい賞を受賞したようです。

18分もの。

 

ですが、私はあまり刺さらなかった。

深い喪失感や

それでも生きていかなきゃならんっていうのはわかる。

 

あ、目の前で娘と妻が、っていう内容です。

 

何が引っかかると言ったら

ウーバータクシーに転職して

夫婦とその娘という客を降ろした時から。

 

なぜ娘だけいつまでもタクシーに乗ってる?

なぜ主人公を後ろから抱きしめた?

主人公は悲しみがこみ上げてきた演技をしたけど

どう見てもお腹が痛く苦しんでるようにしか見えない。

 

感性が鈍いんですかね自分。

人の痛みに共感できないんですかね。

んーでもなぁ、とう感想。

 

けど、べた褒めされてる映画です。

 

 

空気殺人 TOXIC

空気殺人TOXIC

 

 

監督 チョ・ヨンソン

キャスト

キム・サンギョン…チョン・テフン

イ・ソンビン…ハン・ヨンジュ

ユン・ギョンホ…ソ・ウシク

 

 

本編見終わった直後、

ブルブルっと身震いしたわ。

 

これ、韓国で実際に起きた

加湿器殺菌剤事件を元に作られた映画。

現在日本でも大手製薬のサプリの成分が問題になってますよね。

同様に国が安全(?)と認めて販売してたものが

実は有害性があったという、

それに死者数の桁が2万と、とんでもない数であったこと。

もっとひどいのが

売っていけない物だと発覚した後に

隠ぺいしたこと。

映画ではその殺菌剤の主成分を替え、

違う商品名で残った在庫を一掃させようと。

 

うわ~、こんなのって

何もかも信用ならないじゃんよ!と思った。

 

そしてやっぱり政府の○○局達ら、お偉いさんは

みんなクソ。

これは日本でも同じ。

責任転嫁、とぼけた発言、罰則が軽すぎ。

もう不誠実極まりないです。

 

他国で起こった実話といえど

決して自国も油断してはいけない案件。

 

ヨコですが

国会議員多すぎ!300人で充分でしょ。

地方議員も多すぎ!市だけで90人もいらない。

最近の政治関連のニュース見てると怒りしか湧かない。

 

で、話し戻して

韓国のおなじみな名バイプレーヤーたちも

活躍してました。

名前までは知らんけども。

そんな中でソ・ウシク役の人は

最初こそ悪役でしたが、

やっぱりこの人、良い役の方が似合う。

 

でも、酒飲み被害者父ちゃんに

大金で示談しようと持ちかけた時って

すでに裏事情を知ってからじゃなかったっけ?

記憶違いならゴメン。

 

よその国にこの商品を輸入?持ち込もうとしたら

毒性強く×。

結局製造者側が悪いのか

承認した国が悪いのか。

どちらにしても杜撰。

 

なんかもうね、気の毒でならない。

何をどこまで信用していいか、わからない。

安心安全と謳っても

記載されてない添加物は山ほどあるし。

 

 

 

 

 

 

空気殺人TOXIC

夏への扉 キミのいる未来へ

夏への扉―キミのいる未来へ―

 

 

監督 三木孝浩

キャスト

山﨑賢人…宗一郎

清原果耶…璃子

夏菜…白石鈴

 

 

原作があったんだね。

海外のSF作家の人で、50年以上も前の小説。

それを日本風に三木監督がアレンジしたのか。

 

30年後の未来へ…って

「不適切にも~」の内容とえらい大違い。

完全にこっちとは切り離して見ないといけない。

 

何役でもすべてうまくこなす山﨑賢人。

いつ見ても清純でみずみずしい清原果耶。

一押しはヒューマノイドPETEの藤木直人

この役すっごい彼がハマってた。

端正な顔立ちも含めてピッタリだったし、

PETEがいて成り立っていると言っても

過言ではないぐらい彼、健闘したぜよ。

 

平行世界で時間が続く、という理論だから

未来の世界では宗一郎が2人存在するの?と

矛盾が走ったので

いろいろその矛盾を解明するために

疑問点を調べました。

こういう話は好きだけど、頭が混線して弱いのよ私。

 

それに勝手に伏線として

藤木PETEが実は猫のピートから作られたでしょ、

と余計な想像力が働いてしまい

見事に脳内混乱。

 

と、まだ完全に宗一郎が2人説×が

理解できてはいないけど

なかなかの良作でした。

 

そういえば!

山下達郎が同タイトルの曲あったよね、と思い

歌詞を見てみたら

この小説のことを歌ってんだね。

作詞は吉田美奈子さんでしたが。

この映画を観た後で、山下達郎の曲聴くと

とってもファンタジーな気持ちになりました。

 

 

 

 

 

 

夏への扉?キミのいる未来へ?

一気見! 不適切にもほどがある! を見終えて

 

 

ヤフーニュースを見てると

毎回このドラマのことが取り上げられてて

そんなに面白いのか?

と話題に乗っかって一気に見てみました。

 

40後半から50代。

ちょうどクドカン世代の人には

両方の時代がリアルにわかるのでウケたんだろうね。

そんな私も楽しく見ることが出来ました。

 

なんとなく時代の流れに沿う形で

生きてきちゃったけど

コンプライアンスとか、世の中の便利品も含めて

改めていろんな物や事が変わってたんだなーと。

 

と言いつつも

市郎さんのように

まだまだ昭和あるあるを捨てきれない自分も

しっかり存在してます。

耳にうどんは刺してないし。

 

昭和61年から令和6年にタイムスリップだっけ?

その差は38年。

それでもーーー

よーく考えてみると

そのまた38年前と比べたら

世の中の文化、文明、社会は案外ゆっくりなのかもしれない。

 

だって昭和61年の38年前って昭和23年だよ。

かなり厳しい男尊女卑。

学校も小学生までが義務教育。

家電製品なんて金持ちしか使ってない。

戦争が始まる頃には食料さえ…ない。

これじゃあコメディドラマにならないもの。

 

このドラマを見てた今10代の人達でさえ

あと38年経ったら

令和の価値観がひっくり返されてる世の中になってるのかも。

ドラマでは市郎が2054年のタイムトンネルの中に

入っていってのラストでしたが

いろんな物が空飛んでるかもしれないし

たくさんの地下シェルターがあるかもしれない。

 

どこかしらで共感でき、

いつの時代でも生きづらさがありそうで

毎話ごとに大切な何かを見つけられた。

最終話を見終えて

あと30年後に日本はどうなってんのかな…なんて

想像力さえ掻き立てられる。

 

阿部サダヲはホントに昔から好きな役者です。

彼の芸名の由来がすでに不適切です。

このドラマ、見て良かったわ~!

 

今期はこのドラマと

正直不動産2以上のものは出てこないかもしれない。

美しい彼 ~eternal~

美しい彼 dvd-BOX です

 

 

監督 酒井麻衣

キャスト

萩原利久…平良一成

八木勇征…清居奏

仁村紗和…安奈

 

 

マンガから出てきたようなお話ね。

BL。

と思ったら、小説の方が先みたいでした。

BL。

 

キレイすぎて

キレイにまとまりすぎてて

ファンしか見ないだろ、こういう映画は。

 

通りすがりのような私が見ても

若いっていいわ~、お肌ピチピチやん、

みんな可愛いわー

が前面に押し出されてて、話が二の次でした。

全く知らないで見始めたので

唐突に男子2人の透き通ったような裸のシーンから

始まったのでビックリしたわよ。

 

若い子組は、利久くんしか名前知らないので

あ、あと安奈ちゃん役の女優さんは顔のみ知ってる程度。

こんな薄っぺらな情報で

最後まで見切った自分を褒めてあげますわ、オホホ。

 

異性愛でも同性愛でも

人を愛することにこだわりはないです。

まっすぐに愛情を与えて、ぶつけてという

相手を思いやりながらの素直な行動は

ステキです。

で、王道を走ってます。

 

人を愛するってことは

美しいことやね。

 

まあ…それだけです。

正直言って、可愛いし美形だねっていうだけで

見惚れることは全くありません。

 

最近はこういうジャンルも多くなりましたね。

「窮鼠はチーズ~」もそうですし。

 

会話自体に感情を爆発させておらず

終始とても静かな進行だったのに

聞き取りやすかったのは

邦画では素晴らしいことです。

どんなに音量を上げても

ボソボソ声で聞こえない邦画がたくさんあるので。