監督 アレクサンドル・アジャ
キャスト
メラニー・ロラン…エリザベス・ハンセン
マチュー・アマルリック(声)…ミロ
マリック・ジディ…レオ・ファーガソン
映画「リミット」みたいな
延々と超密室の中での撮影。
「リミット」は棺という箱の中でしたが、
こっちは医療用のポッドの中にいるようです。
この閉塞感がたまらなくイヤね。
MRIでさえ苦手な私なんで、
こんなとこに閉じ込められ、出る術がないのなら
恐怖で気が狂うかもしれない。
なかなかやるじゃん、フランス映画でした。
米とひけをとらないシチュエーションスリラーさ。
次々となぜ?どうして?の疑問が湧いてくる不可解さ。
そしてやっぱり酸素がなくなっていくというパニックと恐怖。
目が離せません。
繭で覆われた段階から始まり、たくさんの呼吸を確保。
次は記憶をたどり…ん?自分は誰?
もう、この時点で怖いです。
siriみたいなミロという喋る装置が語り掛けてくるも
基本的な所から話していかないと「理解不能です」と返答される。
酸素がヤバいと知り、
装置の解除方法や、このポッドに入れた病院?のセンターに
アクセスしようと試みるもなぜか通信できず。
なんだかんだで焦ります。
警察に電話するも、言葉を濁されたり途中で通信途切れたり。
どうにか断片的に記憶を蘇りさせつつ、
自分には夫がいるということが判明。
電話をした夫宅には知らない女性が出て、すぐ切られるし。
と、ここまでは大体予想はついてました。
こうでああで、オチはこうなるのかねと。
がしかし、後半、ポッドは今どこにいるのかという着地点が
予想を超えてしまってたので驚くしかない(笑)。
なんせポッドの中ですから
カメラアングルも大変密ですわ。
装置や管を外し、座り込むっていう高さもなし。
主人公一人、喋る機械ミロ、記憶の中の主人公の夫。
人はひじょうに少ないです。
でも色々とあの手この手で攻めてくるので飽きることなかったです。
コロナ禍の中で作られたこの映画。
生物体の名称にオミクロンと付けられてる所も「おおっ!」でした。