フライト

フライト (字幕版)

 

 

監督 ロバート・ゼメキス

キャスト

デンゼル・ワシントン…ウィトカー機長

ケリー・ライリー…ニコール

ブルース・グリーンウッド…チャーリー

 

 

なんだ、だまされた。

フライトっていうぐらいだから

機内で何か起こって延々その緊迫した描写が

続くのかと思ってた。

 

確かに前半20分は自分の足がピーンと張るほどの

リアリティ満載な怖さで

一緒に墜落してしまうような感覚さえ味わったが

メインで訴えたい箇所はそこじゃなかったんだな。

アル中機長はどうなったかって話だ。

 

「彼は英雄か、犯罪者か」ってキャッチコピー。

そういうことだったのか。

興奮のピークは飛行機内でのぼりつめて終わったわ。

 

確かにあの事態で乗客乗員を生存させた技術は英雄に値する。

でもそれはそれ、これはこれの話でしょ。

国を変えた政治家が悪いことバレたらブタ箱入れられるのと同じ。

悪い政治家はバレることしないから入ってないだけ。

英雄と称される歴史上の人物だって

悪い一面はたくさんあったと思うし。

 

ただこの機長、いくら自身がアル中で

嘘をつきとおした人生を送ったからって

恋人のCAを想う気持ちを失ってなかったことは

人としてアッパレだったと思う。

そこまで保身に走るほどクズではなかった。

 

嘘をつきとおしてもよかれな状況を

周りが作ってくれたのに

なぜ寝返りをせず正直に話したか。

ニコールと共に出席した依存症の集いで

そのスピーチにセリフがあったよね。

そこが伏線だったのね。

この流れがサラっとしてて、でも突き刺さるセリフでうまい。

 

機長の脇の皆さんの退場がなんか納得いかない。

ニコールと知り合ってその流れで

上記のセリフのヒントにつなげたのはいいとして、

退場の仕方がなんだかなーだし。

副操縦士の言い分はどうなったのだろう。

弁護士がうまく言い含めたのだろうか?

なんでも神様のおかげにして。

ガン患者君は出番あれだけ??

 

ああ、嘘ということであれば

ある意味弁護士もそうでしょう。

黒を白にできちゃうやり手の弁護士だっていますから。

人の人生がかかってるのに

良心いたまないのかなって思ったりもする。

 

話が脱線しました。

人ってそこまで強くないです。

自分の抱えてる闇や、恥部をつつかれたら弱くなりますよ誰だって。

だから嘘でかためたくなる機長の気持ちがわかりました。

 

背面飛行までして大惨事を防いだ。

この件に関して操縦士としての彼はやっぱり英雄でしょう。

 

 

 

 

 

 

 

フライト (字幕版)