怪物團

 

 

監督 トッド・ブラウニング

キャスト

ウォーレス・フォード…フロゾ

リーラ・ハイアムス…ヴィーナス

ハリー・アールズ…ハンス

 

 

ずいぶん昔の映画だよ。32年作品。

ジャケットはインパクトあるんですが決してホラーじゃない。

一見、一般の人たちと容姿が違いますが

彼らは見せるのが、見られるのが仕事だから。

徹してます。

 

容姿に限らず、今でこそいろんな人が認められる時代になった。

昔は精神病患者や、奇形な姿だと生きるのがつらかったろうに。

この昔の時代に、このような映画を作った監督はすげえね。

 

小人症のハンスが最初っから出てきます。

ぱっと見、子役がタキシード着て大人っぽく…

って思いましたが違った。

でもハンスの顔は可愛いんで、ずっと何をしても可愛い。

 

小人症は演者として活躍してる人が多いので

偏見の目は全くないですね。

笹野鈴々音とか頑張ってほしい。

 

昔、私が小学生だった時に

髪の毛アフロ、顔には深いシワ、お目目クリクリ、

派手なパンタロンを履いた小人症の人が

駅に向かって歩いてる男女の区別がつかない人が歩いてた。

衝撃だった。ビックリした。

チンドン屋さんにも小人症の人がいたっけ。

小人症云々より、チンドン屋さんが怖かった。

いつの時代やら(笑)

 

この映画では小頭症の人が数人いて

見慣れない造形なので少し驚いた。

でも見慣れてくる。

髭をふさふさ生やした女性が出産したり、

ジャケットの下半身が欠損してる人や

手足欠損で腹巻みたいなのを巻いて芋虫状態で歩いてる人。

今の時代でもいますものね。

シャム双生児もべとちゃんドクちゃんでずいぶん前に知ったし。

あ、あしゅら男爵のような人は出会ったことがないや。

 

初めて目にするのなら一瞬は驚くけれど

今の時代は思考も容姿も多様化してるので

「見世物」として扱われなくなった。

が、今の時代はこういう映画は決して作らないだろう。

作れないだろう。

人権があるのでね。

 

嵐の夜に馬車の下を四つん這いで這いながら

じりじりと彼らが攻めていくシーンだけは異様に感じた。

 

演じた人たちはきっちり役作りして感心。

みんな結構長生きしてるし。

1時間しか上映時間がないんだけど、もっと見ていたかった。

 

本音を言うと

30~40年前にコレを見たらトラウマになってたかもしれない。

今見れて良かった。

 

 

 

 

 

 

 

怪物・(字幕版)