セッション

 

 

監督 デイミアン・チャゼル

キャスト

マイルズ・テラー…アンドリュー・ニーマン

J・K・シモンズ…テレンス・フレッチャ

ポール・ライザー…ニーマンの父

 

 

音楽映画は好きですが、ちょっと敬遠してた。

ドラムかぁ、ジャズかぁ。

しかもセッションというぐらいだから

他の楽器と一緒ってことだよね。

 

見どころは「音楽」そのものじゃなかったのね。

最高潮に上り詰めるまでの

努力努力努力と、

反旗を翻したド根性物語でした。

 

で、この監督って「ラ・ラ・ランド」の人だったんだ?

へぇ~あれもミュージカルで音楽関連ものでしたが、

全然これと違うのね。

ラ・ラ・ランドはつまらなさすぎて何度も寝たし。

 

監督、自身もドラマーになろうとしてた経緯が。

そのドラムを突き詰めた主人公をこの映画に持ってきたんだ。

 

何かの賞を獲るためなら

もちろん技法も大切だし、腕を上げるのは当然だと思う。

音楽院のコンテストに出る楽団メンバーたちって

ドラムのほかにいるわけじゃあないですか。

みーんな揃いも揃って表情が暗いんだよね。

それはフレッチャーの鬼のような指導だから。

 

音楽院で学ぶこと、優勝候補のすごい生徒たちが揃ってる、

というのはわかってますが

フレッチャーに畏怖の念を抱いてるのか

間近で大声でフレッチャーの罵声を浴びせられたくないのか

笑顔っていうものがまるっきしない。

音楽映画だってのに、これじゃ昔の戦争時代のような絶対服従感。

 

私、ジャズって詳しくないんですが

自分の知ってるジャズってもっと音を楽しんで、

想像力を広げて体からにじみ出るリズムに乗って、

というイメージが…全く違いすぎ!

 

しかしあのフレッチャーという男は意地が悪いね。

稀に見る意地の悪さ!

親の悪口、モノを飛ばす、楽器投げ。

生産性がまるでない。

そこに愛があってこそっていう指導ではない。

いかに自分が見出したプレーヤーがいるのかと

エゴむき出しでガウガウしてる人。

 

主人公はそのガウガウに食らいついてって

血と汗と涙のしぶきで自分のモノにしましたが

あれじゃあ大抵の人はそこに行きつくまでに

退団するか、病気になるかになっちゃうよ。

しかも自分の教え子が事故で…って嘘ついて涙してるし。

フレッチャー最悪!

演じたシモンズ最高!

 

感動の音楽映画では全然ありませんでした。

けれどもこの2人、まっしぐらに狂ってるぜ!

というイカシタ映画でした。

 

 

 

 

 

 

 

セッション(字幕版)