監督 クリント・イーストウッド
キャスト
アンジェリーナ・ジョリー…クリスティン・コリンズ
ジョン・マルコヴィッチ…グスタヴ牧師
ジェフリー・ドノヴァン…ジョーンズ警部
刺さったね。
これって上映時間が142分ある長作なんだけど
見終わってからの放心時間が142分以上あった。
いや、次の日にまで引きずってて
ブログなど書ける状態ではなかった。
これはねホラー映画より怖いよ。
うん、確かに怖い。
ホラーなんて一瞬だけビックリするだけじゃん。
これはいつまでもいつまでも記憶に残る。
こんなのが実際にあったなんて。
あんまりイーストウッド作品って
そこまで興味なくって、
モノの数本しか見てないんですが
こりゃ、彼監督の作品をとりあえず見尽くした方がいいのかな。
まだ「グラン・トリノ」も敬遠して見てないんだわ。
チェンジリング=取り替え子。
だけじゃ済まない内容。
警察も、精神病院も、殺人鬼も
掘り下げればすべて一つの映画として作れそうなほど悪意がある内容。
それなのにこれを全部まとめちゃったのね。
それを見た私は心が破壊されそうだったわ。
未だに鬱々してる。
こんな惨い仕打ちを受けても
息子を探すこと「のみ」で生き続けた
クリスティンは私が考えてる以上に強い女性。
私なら3回ぐらい死んでるか、すでにおかしくなってるかも。
息子が行方不明で
5か月後に見つかった。
いざ再会したら、別の子供。
これ、絶対ぜぇーーーーーーったい、おかしいでしょ。
見間違うわけないでしょ。
100%区別できるでしょ。
10年会ってなくても、自分の子ってわかるはず。
コワイコワイ精神病院。
昔はこうだったらしいよね。
人間扱いしないの。
この映画では1930年前後の話だったけど
その後ロボトミーが承認されてとんでもないことになる。
警察も精神病院も、絶対的権力で圧かけるから
人としての権利なんてないも同然。
クリスティンが病院で知り合ったコード12の人との会話で、
何をしてもどんな表情でも診断つけられてしまう怖さ。
ノースコットの農場での事件。
これもまた震える。
コイツのやってきたことがサイコすぎて。
死刑執行の様子をイーストウッドは延々うちらに見せてくれた。
現実はいろんなものが飛び出るし、
3分ぐらいで執行が終わるもんじゃないから
もっとひどかったろうね。
いろんなことがショッキングなんで
まだ整理できてません。
頭の中でパッと出てくるのは
アンジーの真っ赤な口紅つけてる唇が印象的(笑)
なぜ、真っ赤なんだ?そんな強調しなくても、と。
あと警部だった人。
ものすごく憎まれ役を演じてくれました。
殴りたくなるぐらい。停職なんかで済む問題?
死ねばいいとさえ思ったし。
へらへらしてる顔も、仏頂面も気に入らなかった。
お見事でした。
苦しすぎてもう一度見る気にはなれない。
ホントにこれでもか!と心が乱される映画でした。
凄すぎて、パーフェクトすぎてキツイわ。