8番目の男

 

 

監督 ホン・スンワン

キャスト

パク・ヒョンシク…クォン・ナム陪審員

ムン‣ソリ…キム・ジュンギョム裁判長

ペク・スジャン…ユン・グリム陪審員1法学部の人

 

 

陪審員制度が取り入れられ

韓国初の裁判で集まった面々。

主役は陪審員でしょう。

 

やっぱ韓国、法廷ものも質が高かった。

罪を陪審員達がひっくり返す有名な映画では

12人の怒れる男」や日本版の「~優しい日本人」

がある。

が、この映画では議論のみのひっくり返し密室劇ではなく

現場検証に出向いたりといろんな検証や考察をして

事件はどうだったかという筋を立てて望んでいる。

 

正義がどうのでなく、

自分が納得しないと次に進まない8番目の男の彼。

この執着心というのか、

なあなあで済まさない性格が功を奏す。

 

人の人生を左右しかねない陪審員の判定。

とっとと済まして帰りたいよ、という人も

もちろんいるだろう。

「法は人を罰しないためにある。

むやみに処罰できないよう設けた基準が法にある」

 

無知なんで、これは韓国の法制度なのか

日本にも当てはまるのかわからないが

無知ほど怖いものはない。

法に無知な陪審員制度ってどうなんだろうと思った。

だって、法は人を罰しないために…てとこから

根本的に一般人は知り尽くしてないでしょ。

 

自白して、罪を認めて

裁判なんで有罪確定でしょって単純に考える。

(量刑は別として)

凶器とか見せられて、長ったらしい言葉並べられて

法廷のあの雰囲気に飲まれて

陪審員はどこまで冷静に判断を下せられるのか。

ステレオタイプが集まったら、

この映画のようにはならないだろう。

 

最終的には裁判所に委ねられるんだけども

そこに至るまでの警察の行動が

やっぱいい加減だったのねと思ってしまう。

この映画では警察捜査がどうとかは出てこないが、

なぜか韓国の警察は適当なイメージが強いわ。

 

良いキャストだったし、良い脚本だった。

陪審員の職業や性格、特徴もしっかり伏線があって

見事だったと思う。

それに加え、あのコミカルさで更に見やすくし、

泣き所、笑いどころ、ラストの集合写真のナムの

中途半端な顔で〆てくれたこと。

素晴らしかった。

 

 

 

8番目の男(字幕版)