キャスト
ダフィット・クロス…バート・トラウトマン
フレイア・メイヴァ―…マーガレット
ハリー・メリング…スマイス軍曹
あらすじ
実話が元の映画。
イギリスの収容所に連れてこられたドイツのナチス兵バート。
捕虜たちがサッカーをして遊んでいる中、
バートはゴールキーパーを買って出ることに。
PKのシュートで勝ったらタバコを貰うという条件で。
そこに小売店で卸にきていたジャックがバートに目をつけたの。
ジャックは地元のサッカーチームの監督もしてるんだけど
なんせ弱小チーム。
試合の時だけバートを借りたい、と軍曹に話をつけたん。
にしてもバートはナチス兵。
チームのメンバーも、ジャックの家族も大反対!
しかも試合の時だけでなく、ジャックの店の雑用までもすることに。
娘のマーガレットはただ事じゃない!と超オカンムリ。
が…なんとな~く気にかけてるうちに仲良くなって。
そのうちに捕虜たちがドイツに帰る日が来ちゃいます。
トラウトマン、トラウトマン…どっかで聞いた名前のような気がする。
と思ったら、やはり実話でしたかと後から知る映画でした。
終戦直後で、バートはついこないだまで敵国だった兵士。
到底受け入れがたいですよ。
しかしバート自身の身になって考えたら
それしか選択肢がなかったわけで。
戦争時、人の命を面白がって殺す気持ちも到底なく、
上官が少年を撃ったのもトラウマになってるわけだし。
バートがマンCで活躍してからは
イギリスとドイツの架橋になった人物として評価されたのでしょうが
きっとそこに至るまでは
クソミソに拒否されて、もっとひどい目にあったはず。
映画なんである程度きれいに、ヒューマンチックに描かれてますが
実際はもっとつらいことがあったんじゃないかなと。
サッカー、そしてキーパーとしての活躍に
焦点を絞るのかと思ってました。
マーガレットとの恋愛模様もかなり含まれてるので
(プラス子供のことも)
見やすいっちゃあ見やすいです、女子が見ても。
話の流れ的にはきれいにまとめてます。
よくいう美談ってやつです。
演じてる俳優さんもなかなか男前だし。
でも…私はそーゆーのが見たかったわけじゃないんだよ。
もっと彼の苦悩や葛藤や批判の眼から這い上がるようなのを
見たかったんだよ。
収容所にいる時も、人々からブーイングされてるときも
なんだか彼の感情があまり伝わってこず
爽やかな、でくのぼう的な人に見えてさ。
マーガレットが亡くなってから2回結婚してるみたいなんで
なかなか色男なんでしょうな、このトラウトマンって人は。