ミリオンダラー・ベイビー

ミリオンダラー・ベイビー (字幕版)

 

 

監督 クリント・イーストウッド

キャスト

ヒラリー・スワンク…マギー

クリント・イーストウッド…フランキー

モーガン・フリーマン…エディ

 

 

3月は昔の名作を見返してみよう月間。

 

後味ワル。。。

やりきれない嫌な気持ちでの終了。

なんだかな、これ。

 

最近になってイーストウッドの作品をよく観るように。

なかなか役者もやりながら監督もやって

それが結構良い作品多いよね、と

多少彼に興味を持ってはきたものの

これは一体何でしょう。

 

原作あっての映画制作だから

すべてイーストウッドが悪いわけじゃありませんが。

 

これもね、見ないではいてもタイトルは知ってました。

女性ボクサー。

ああ、のし上がって成功を収めるサクセスものか。

でもボクサーものか…とスルーしてました。

 

ボクシング系はロッキーのようなのもあれば

あしたのジョーみたいな終わり方もあります。

ただ私が見てきた映画の中で

ああ、爽快だったわ!っていうラストが少なすぎた。

 

女性ボクサーで真っ先に思いついたのが「百円の恋」。

これは邦画だし、スポコンをメインとしてないし

ただただ安藤サクラを堪能することで消化できた映画でしたが。

 

マギーが次々にKO勝ちしていく様子を見てて

報われたね、やったじゃんとニヤケて見てましたが

一瞬頭の中で、この映画のオチはなんだろうとよぎりました。

とんとん拍子に進んでいってるけど

もしかしてラストは私の好きじゃないパターンかな、と。

 

見事あたりましたわ。

障害が生じたり、もしくは死ぬパターンです。

ボクシングではあるあるな話になってしまいます。

それにボクシング映画で誰かが死ぬと

ずーーーっと引きずってしまう自分がいるので嫌なのです。

えらく感動した「あゝ、荒野」でもそうでした。

 

尊厳死は基本的には賛成だし、

日本も早くこういう制度を取り入れてほしいとは思います。

が、この映画にそれは必要?

マギーとフランキーの別れは生死の別れでなくてもよかったのでは?

 

頑固で無茶ぶり暴走する言うこときかないボクサーに対し、

カットマンやトレーナーは

いざという時に危険を回避し、

タオルを投げて棄権させる役目に徹するようにできなかったのか。

生きてることに無価値を感じたマギーの心の傷を

最小限に抑えることは出来なかったのか。

 

自ら痛みを求めるのがボクサーならば

人の考えと逆をするのがボクサーならば

どんな逆境になっても

生き抜いて這い上がって痛みを超える次元に到達してこそ

真の勝者ではないのか。

…なんて考えてしまう私は全然甘いのでしょうかね。

 

ボクサーなのだから

ハングリー精神が大事です。

ちょっとの栄光だけで満足してほしくなかったよマギー。

生に向かってもっと執着しててほしかった。

 

 

だから、この映画は好ましいラストではありませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミリオンダラー・ベイビー (字幕版)