監督 ヴィクトル・コサコフスキー
メス豚GUNDAとその子供を中心に撮影された
人も音楽もナレーションもなく、白黒で
シンプル勝負してる作品でした。
観察のためにカメラを回してるのみというやつ。
ハエの音が妙に大きくも感じたわ。
最初は子豚の鳴き声と母豚のブヒブヒの声。
家の猫たちが思いっきり反応して
一番小さいうちの猫がテレビの前に移動し
画面にくぎ付けになって見てました。
ほかに鶏や牛も出るの。
みんな肉になってしまう動物ばっかやん!と
フッとよぎったんですが…。
動物のドキュに関しては
敢えて感情深く見ないことにしています。
普通の創作の動物映画ごときで泣ける私に
どんなリアルなノンフィクションストーリーが
待ち受けてくるのか怖いので。
ホアキン・フェニックスがプロデュースしたみたいです。
動物たちを見ていて
かわいい~とか、そういう映像はないです。
子豚は確かにかわいいんだけど
そういう撮影の仕方ではない。
たぶんカメラを回してる撮影班も
決してかわいいとか美しさを前面にとかでなく
動物たちの自然で生々しい姿を
撮っていると思われます。
だから私も気持ちを表に出すことなく
無に近い状態で見てはいましたが
ラストの母豚の狼狽ぶりにグッときました。
農業用の車が走ってきて
なぜだかカメラが車のタイヤをドアップしたときに
ものすごく不快な気持ちになったんですが
…的中しました。
こんなにも感情を表現するんだという
驚きと切なさが同時にこみあげてきて。
母豚にしたら
子豚たちは突然に強制収容所に連れていかれたかのように
感じたことでしょう。
最後まで淡々と見ることがやっぱり出来ませんでした。
私の感情はどうでもいいですが
撮影は素晴らしかったです。
じっくりと時間がまわっている感覚でした。
![]() |