ビンゴ

ビンゴ

 

 

監督 福田陽平

キャスト

清水一希…正哉

松井咲子…真弓

 

 

あらすじ

正哉はある家族を3人も殺害した死刑囚。

「執行だ!」と看守が扉を開け、独房から出ていく。

階段を降りると死刑囚が集められていた。

正哉を入れて総勢25人。

これから執行する前に生き残りをかけたビンゴをすると告げられる。

運よく、ビンゴで当たらなかったものは

死刑執行を免れるという仕組みらしい。

どういう仕組みで数字が呼ばれるのか。

そして正哉はこの生き残りゲームに勝つことができるのか。

 

 

原作が山田悠介

彼の小説は嫌いじゃない。

いい意味で子供っぽいから難解で終わらない。

映画にするとつくづくヒットしないが。

 

これは…趣味が悪いとしか言えない。

もちろん架空の世界だけど、

どうしても現実をかぶせて見てしまうから。

死刑囚がどーのでなく、社会的にどーよ?ってやつ。

 

それぞれ割り振られてる番号に座る死刑囚たち。

自分の数字が呼ばれたときや

リーチになったとき、半狂乱になる人たち。

「死にたくない!」と泣き叫ぶ人も。

そりゃそうだ。

こんなゲームをしてじわじわと死ぬのを待つなんて。

でも彼らは「死刑」と言われるほど残忍なことをしてきた人たち。

さっさと執行しない苦しめ方。

 

ある一人がパニックになり、床に転がる。

看守数人でいためつけてる。血を流す死刑囚。

人権問題になりはしないか、と勝手に脳内が反応したわ。

 

一番胸糞悪いわーと思ったのが

ビンゴの数字を記入してるのが

各々の囚人の、最後に一番会いたい人ってのが

執行部屋の階上に来ていて、

彼らが数字を記入し、投票で決まるような。

 

自分の家族に最後に会いたいと言ったのならまだしも

被害者家族に会って詫びたいという人もいたので

絶対に自分の番号を記入される率高い。

 

ってか、法で裁かれて死刑という判決が出たのに

なぜここでまた裁かれるんだろう。

自分が起こした事件とは無関係な人たちの手によって、

しかもガラガラくじなんかで命運が決まってしまうなんて。

 

もしかしたら生き残れるかもしれない。

っていう下手な希望を持たせる余計なチャンス。

それは上訴ではなく、ただのビンゴでの運試し。

完全に死刑囚で遊びまくってる、うすら寒いゲームです。

 

ブツブツ言いましたが、

それでも飽きずに最後まで見ることができました。

それは山田悠介作品が嫌いじゃないから。

 

ただこの監督さんは他の作品でも

必ず女性アイドルを起用してるみたいなので

ちょっとな…。

まあホラーはアイドルが演技する登竜門だとは言いますが。