メタモルフォーゼの縁側

メタモルフォーゼの縁側

 

 

監督 狩山俊輔

キャスト

芦田愛菜…佐山うらら

宮本信子…市野井雪

光石研…印刷屋

 

 

元はマンガなんだ。

マンガだよね。見ていくうちに気づく。

 

題材が驚くよね。

BLマンガをきっかけに、老女と女子高生が友達になる。

きれいな絵だわー、から興味を持った雪さん。

中身は後から知ることに。

男の子同士の恋愛マンガをすんなり受け入れるというか

型にはめ込まずピュアな気持ちでマンガを読んでるのか

雪さんの感性がまずエモい(笑)

(エモいという言葉の意味は私としてはよくわかってないです)

 

BLについては興味が湧かないので置いときますが

自分が好きになったもの、ハマったものに喜びや追求をしていく

雪さんの若さにときめいちゃいました。

実際、年積んでいくと

尻が重くなったり、行動する前からおじけづいたり諦めたりと

しちゃうんですよ。

好奇心が弱くなる。

情報に触れる機会が少ないからか、

達観の域になり動じない、悪く言えば頑固になりすぎてるからか。

その点、雪さんはうららちゃんに恥じることなく

謙虚に聞いていったことから交流ができたので

これは私も見習いたいとこです。

やっぱ、謙虚さは大事よ、うん。

 

主役女優2人が実力派なので

このストーリーでもすんなり世界に入ることができたのも

ひとつの要因です。

伊丹十三氏は好きでなかったですが、

妻の宮本信子は昔から好きな女優さんです。

中年だった頃より、今の方が品がある役が多いね。

 

私にしたらまるでファンタジーのような話なのです。

世代的には雪さんの方が近い年齢なのでそっち目線で書きます。

自分と同じものを好きな女子高生が

一定した距離で「友達」として付き合ってくれてるということ。

 

現代ならSNSとかで自分の趣味と同じ人たちと触れ合う機会が

いっぱいある。

たぶんにして同世代の人とのつながりの方が楽しいだろうに。

にもかかわらず、年の離れた雪さんに壁を作らず、感情の波も出さず、

時には趣味以外での訪問もしたりしてくれる。

 

なぜだろう?と。

 

うららの元からの優しさや、理解者&アドバイザーが近くに存在しない

というのもあるんでしょうが

すべては雪さんの人の懐に飛び込んでいける

器の大きさや共感力が大きく影響してるんじゃないかなと。

るんるんした少女のように喜ぶ笑顔や

自分の意見を押しつけがましくしないところが

うららの心に響いたのかも。

 

ま、勝手な想像ですが。

 

私もこんなおばあちゃんになりたいぞ。

MUCC好きな女子高生と仲良くなるって…できるのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

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