監督 遊川和彦
キャスト
阿部寛…宮本陽平
天海祐希…宮本美代子
阿部ちゃん作品はほとんどハズレがないわ。
これも間違いなく当たりでした!
ホッペがもうあがりっぱなしで
口角もたいして下がることない良作。
途中途中で波乱はあれど、そこも想定内。
ただ、年齢層で言えば高めの人が見たらより共感するな。
経験した人にとったら、まさに「そうそう!」。
50才。
子供が結婚し、巣立って行った夫婦。
さてどうする?
こんなにも華がある主役2人なのに(阿部&天海)
そこは役者さん。
くたびれた感じがよく出てます。
いい具合のオッサンとオバサン感がたまりません。
親近感覚えます。
菅野ちゃんの知らなかったキャラも楽しく見れました。
ああいう役もこなせるんだーと。
浦上君も表情の微妙な変化が不自然でなく、うまいです。
富司さんは画面に映るたびにこっちまで妙な緊張したわ(笑)
さすが、でした。
夫婦だけになり、あらためて見つめ返すこの時期。
これを乗り切ったら、ジジババになっても愛は安泰でしょう。
優しい人は言い方を変えると優柔不断な傾向が強い。
わかります。
うちも同じです。
陽平は少し考えが後ろ向きなとこが強いです。
自信のなさの表れ、とセリフでは言ってますが。
27年続いた宮本夫婦。
積み重ねた歴史がたくさんあるでしょう。
あの時もあんなこと言ったよね。
この時は〇〇に行って、〇〇したよね。
かけがえのない夫婦の宝物になってると思います。
が、たとえ長く連れ添っても、相手は自分ではないので
相手の考えてることがわからない時もあります。
宮本は授業で夏目漱石の言葉を引用し、
「考えよ、語れ、行え」と黒板に綴ります。
端折った引用ですが、大事なキーポイント。
ありがちな
言わなくてもわかるだろう、
というイミフな安心感はケンカの種になりますだ。
それに映画のように、行動に移さないと
相手に伝わらないこともたくさんありますだ。
宮本の良くないところ、
考えすぎるところ。
多少の思考はいいが、優柔不断の彼は
思考の迷路から出られなくなる(笑)
ホントはたっくさん書きたいことがあるんだけど
今回は呑み込むことにするわ。
この絵になる主役2人が
ここまでギャップあるような役を演じてくれて
しかも違和感なくハマってくれて
得した気分になりました。
で、みんなして歌まで歌ってて
幸せな気持ちになりました。