騙し絵の牙

 

 

監督 吉田大八

キャスト

大泉洋…速水

松岡茉優…高野

佐藤浩市…東松

 

 

これって小説からの映画らしいんだけど

作家の塩田武士が大泉洋のために当て書きして

書かれたものだそうだ。

 

その小説には高野とのラブシーンみたいなのもあったそうで。

 

映画化するにあたり、

吉田監督はこの小説ををバラバラに解体し、

ラブシーンも払って練り直したそうだ。

 

そこまで考えて作ったものなのに

大泉洋を生かしきれてなく、

主役も大泉なのか松岡なのかどっちつかずだし、

豪華キャストのわりには

使い方や、役としての退散の仕方などが中途半端で

全体的にぼやけた映画になっていたような。

 

塩田さんは大泉洋が元々好きだったのかな。

なんで物語を書く前に彼をメインとして

当て書きしようなんて思ったんだろう。

意外性を引き出したかったのかな。

「罪の声」は良い作品だったのに。

 

吉田監督はなぜ小説を解体してしまったのだろう。

結果、大泉洋のために書き下ろした小説なのに

大泉洋らしさを絶対出さない映画にしてしまったため

映画のセリフであるように

「難しいから面白い」が失敗に終わったような気がする。

 

それとタイトル。

騙し絵の牙。

東松がやりたいプロジェクトの計画で「KIBA計画」。

KIBAは何かの頭文字を合わせた略語でのKIBA。

もうひとつが

亡き先代社長の画の下のプレートにあった「K.IBA」。

伊庭先代社長の息子、惟高氏の名前。

騙し絵は何処に?社長の画がだまし絵ってわけでもないのに。

 

いろんなのを含めて

インパクトが薄いというか、ガツンとくるものがなかったです。

 

しいてあげれば

國村隼さん(大御所作家)の妙なカツラと

雑誌撮影のために着てた、服と帽子が似合っておらず

おかしなことさせる業界だなーと思ったことです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

騙し絵の牙