誰がための日々

誰がための日々(字幕版)

 

 

監督 ウォン・ジョン

キャスト

ショーン・ユー…トン

ウォン・ダイホイ…トンの父親

ロイ・リンユン…トンの母親

 

 

香港映画。

しょっぱなから重い空気が漂ってる。

これが最後まで続く。

介護、うつ、周囲の偏見。

日本でもこの問題にかかわるニュースは多い。

他人事ではない。

 

頭ではわかっている。

それにブログをとおして文章にもしている。

だけど、真剣に考えなくてはいけないなと感じた。

自分にその時がきたら、どうするかってことを。

 

トンは母親の介護のため、仕事も辞めた。

弟は海外に行ったまま。

父は家に寄りつかず、生活費のみ入れてくる。

次第に介護疲れが重なり、

トンはうつになっていく。

のような前置きでの設定で、

トンが精神病院から退院する日から始まる。

 

母親の介護で仕事も恋人も手放したトン。

で、最大のネックはすべて自分一人で介護をしようとしたこと。

これはいけない。これは危ない。

クソまじめさが仇になってる。

 

香港の介護制度がどうなっているのかわからぬが、

頼れるところは頼らないと自身が滅んでしまう。

日本はまだしっかりしている方なのではないかな。

 

トンが退院したのはいいものの

友人の自殺がきっかけでまた再発。

父親の苦悩は絶えない。

父親自身も反省はしているが、

彼が人生から逃げてしまったことも一因。

 

私の両親は他界してしまったので

介護する側には多分もうならないが

(がしかし、彼様の両親はまだご健在)

自分があと十数年生きてれば

次は介護される側になる。

 

その時が来たらどうするか、を

元気なうちに真剣に考えなくてはいけないなと。

 

この映画を見てて

画面上には出てこないトンの弟の存在。

うーん、うちの息子はきっとこういうタイプだ。

だからって動けなくなったら

自分の息子に介護をしてもらおうとも思わないけど。

 

毎日の日々に追われ、

あまり人生をトータルで見てない。

結婚し、子供が産まれ

子供のために金を稼ぐ。

ひと段落着いたら、次は親の高齢介護問題が出てくる。

最後には自分自身が老いて、

どうしたいか決めなくてはならない。

 

生きるってなんなんだろね。

生きてくって大変だね。

けれど死ぬまで生きてかなくちゃいけないんだよね。

だからこそ

あんま気張らないで、気楽に考えて

小さな幸せも大切にしていこうと思います。

 

トンさんと父親が幸せなこれからになりますように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰がための日々(字幕版)