ひとくず

ひとくず 新ディレクターズカット

 

 

監督 上西雄大

キャスト

上西雄大…金田匡郎

小南希良梨…北村鞠

古川藍…北村凛

 

 

知ってる役者さんは田中要次のみ。

他の方はお名前もお顔も知らなかったですが

圧巻でした。

 

今の時代だってのに

どこかノスタルジックも感じる。

物語の中にスマホが出てこなきゃ

昭和時代でも通じるような。

刑事さん達のいで立ちもね。

あと音楽もね。

歌詞が刺さりすぎて聞いてらんない。

 

ニュースで流れたりする児童虐待やネグレクト。

母親より女のほうが順位が高い人間。

環境が違えば、親が違えば…。

映画や画面越しのニュースだけでなく

実際いるんだよね、こういう境遇の人達って。

しんどいな。

 

カネマサの生業は空き巣。

人様の家に勝手に入って盗むのはいけないこと。

だが、母親の男やマリ母の男を殺すのは

重罪だが理解は出来た。

殺された男たちはマジクズでした。

 

役者さんたちは負の魅力が最高でした。

マリちゃんのことを自分の昔を見てるようで

不器用ながら手を差し伸べた最初のカネマサ。

そのうちにじわじわと父性?のような愛情も湧き。

ただ生い立ちや境遇がそうさせて

荒げる言葉遣いや、虚勢を張ることで

自分を大きく見せる術しか知らない。

悲しいなあと。

 

マリ母の凛もそう。

負の連鎖で愛されてこなかったから

愛し方がわからない。

胸がしめつけられた。

男に寄生しないと生きていけない悲しい人間。

 

マリちゃんの泣き演技がグイグイきた。

冒頭のマリちゃんは見てられないほどだったが

感情が表に現れるようになってからの

豊かな演技がうまいなーと。

 

とことん不幸な話だな。

つかの間の幸せシーンもあるにはあるけど

きっと最後はまた不幸に逆戻りなんだろうな。

と思ったら泣かされた。

 

どうでもいいことだけど

上西さんが瓜田さんに見える時が多かった。

あと10年したら瓜田さんはこういう顔になるんだろうな、と。

あ、もちろんタトゥーが入ってない顔の瓜田さんとして。

 

 

 

 

 

 

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